にっぽん丸スタッフ乗船記 ~東京発着 夏の小笠原クルーズ 6日間~
にっぽん丸で航く
【東京発着】東京発着 夏の小笠原クルーズ 6日間の
スタッフ乗船レポートです
(2022年7月2日出発)
◆にっぽん丸乗船ブログ◆
2022年7月2日(土)~7月7日(木) 東京からはるか南に1,000㎞。
船でしか行くことができない楽園小笠原諸島父島に『にっぽん丸』で行ってまいりました!
今回は、ユネスコ世界遺産に登録された自然あふれる小笠原の魅力を中心にレポートしたいと思います
にっぽん丸
「にっぽん」の名を冠した客船で、就航当時、この船を命名する役目を紀宮清子内親王(現、黒田清子氏) が務めました。「美食」をうたう客船で、寄港地の食材や伝統料理を取り入れたメニューに定評があります。比較的コンパクトな船体を生かし、大きな船では入れない港に積極的に寄港しています。
PHOTO BY KAZUYOSHI MIYOSHI
1日目 7月2日(土) 東京
■初! 東京国際クルーズターミナル
今回のクルーズは、お台場にある東京国際クルーズターミナルが発着地となります。
ここは、2020年9月に晴海客船ターミナルに代わる新たな首都圏の玄関口として完成しており、私達は今回初利用となります。
東京国際クルーズターミナルへのアクセス方法としては下記2通りあるのですが、断然①がおススメです。
①りんかい線 東京テレポート駅利用オススメ
東京テレポート駅⇔クルーズターミナル間に船会社の無料のシャトルバスが運行されていました。
駅の改札を出て地上に出ると、数名の現地スタッフが無料シャトルバスへ誘導してくれます。所要時間約10分。
この日は12:30~14:30まで、30分間隔で運行されていました。ターミナルの玄関口まで直行で行けるので、大きな荷物を持っていても楽々安心です。
②ゆりかもめ 東京国際クルーズターミナル駅利用
駅からクルーズターミナルまでは徒歩で約10分。
方角は海の方だと理解できますが、駅からは船の科学館が邪魔をしてターミナルが見えません。改札前に小さく「東京国際ターミナルは右」と書いてありましたが、方向的には海とは逆側の出口に誘導される為少し戸惑います。階段を下りてモノレール沿いを歩き、信号がある歩道を海の方に渡ってからも、ターミナル入口まではかなり距離があり、暑い日や荷物を持っていると大変だと感じました。
■無事乗船!!
ターミナル2階に上がり、受付→PCR検査へと進みます。手際よいスタッフのサポートのもとPCR検査を済ませ、約90分の待ち時間を経て、無事乗船!
しかしながら、PCR検査の結果待ちは何度経験しても慣れません。受験生の気分で、寿命が縮まる思いです(笑)
無事、検査を通過し、今回利用するスーペリアのお部屋へ。2022年に改装したこともあり、とても綺麗で快適です。
今回は小笠原ということもあり、にっぽん丸特製の麦わら帽子まで用意されていて、更に気分が盛り上がります(笑)
■にっぽん丸のNew Service アルコール好きにはたまらない!
ビール、スパークリングワイン、地域特産ジュースなどが無料で飲み放題になるサービスが今年から始まりました。
寄港地以外の日に時間を決めて開催されます。その名は“フリーフロー”。船内新聞の6階ラウンジ『海』欄をよーくチェックしてみてください。この日は16:15~17:15までの設定だったので、我々は16:05からの避難訓練後、ラウンジ海へ直行したことは言うまでもありません。優雅なひとときに乾杯!
■東京港出航
16:30 出航。かすかに見える東京タワーやレインボーブリッジに別れを告げ、東京湾を南下します。7階スポーツデッキで船上からの風景を楽しんでいると、クルーズディレクターの講義が始まりました。
眼前に広がる東京湾の景色や行き交う船について、また羽田空港沖を航行する際には、数分おきに離発着する飛行機の詳細情報まで興味深い解説が続きます。
東京湾を出る頃、ちょうど夕暮れ時となり、西空には富士山のシルエットも美しい夕焼け空が広がっていました。
海風に吹かれながら絶景を眺める至福の時間です。
心行くまでサンセットを堪能した後、メインダイニング瑞穂へ。今クルーズは夕食が2回制になっていて私達は遅い時間の2回目。2回目はゆったり時間を過ごしたい人にはおススメです。
2日目 7月3日(日) 終日航海
■終日航海は究極の贅沢日
終日航海日。なんとも穏やかな静かな太平洋です。まるで鏡のようだと形容されますが、本当に太平洋のど真ん中にいることを忘れてしまうほどです。船内では折り紙教室、フィットネス教室、落語、楽園写真家三好和義さん講演会などいろいろなイベントが開催されて、皆思い思いに過ごしています。
海を眺めてぼーっとしたい派の私達は、瑞穂で朝食→ホライズンラウンジでカフェタイム→ラウンジ海でセイリング フリーフロー(飲み放題)→昼食。食べて飲んで食べて飲んで・・・究極の贅沢な時間を過ごします(笑)
■おまけの一押しイベント・・・鳥島周遊!
お昼すぎ、左舷前方に鳥島が見えてきました!
鳥島は、東京から南に600㎞の太平洋上に浮かぶ火山島で、特別天然記念物アホウドリの繁殖地として有名です。現在は無人島ですが、実に美しい島です。眺める方角により全く違った表情を見せてくれるので、約50分の周遊クルーズも飽きることがありません。小笠原クルーズは3度目ですが、3度とも鳥島をぐるっと一周してくれました。
お天気に恵まれれば、おまけの一押しイベントです。
■絶海にポツンと・・・孀婦岩!
16時過ぎ。また、船内がざわついてきました。今度は右舷前方に孀婦岩が見えてきたのです。鳥島から南に約75㎞。見渡す限りの大海原の中に本当にポツンと現れるのです。
切り立った断崖絶壁に囲まれた孀婦岩の標高は99mですが、圧倒される存在感とパワーを感じます。それもそのはず、実は水深2500m以上もの海底からそびえ立つ海山の頂上部分がほんのわずか見えているだけなのです。
孀婦岩を見るのも3度目ですが、何度見ても言葉に言い表せない地球の神秘を感じます。今回は孀婦岩もぐるっと周遊してくれたので、今まで見れなかった裏側も覗きみることができました。角度によってはなんとなくゴジラにも見えます笑 悲哀に満ちたゴジラの後ろ姿に別れを告げ、小笠原をめざします。
3日目 7月4日(月) 小笠原DAY1
■世界遺産 小笠原諸島父島上陸!
07:00 東京港を出航してから1日半。にっぽん丸は小笠原諸島父島の二見湾に入りました。
大型客船は父島の二見港には着岸できないので、湾内の巨大ブイに何本ものロープを繋ぎ、流されないように係留します。
父島へは通船で上陸します。にっぽん丸に横付けされたプラットホーム代わりの漁船を横切り、通船へ乗り込みます。その間もたくさんのスタッフがサポートして見守ってくれているので安心です。
通船でほんの数分。ついに上陸です。
『おかえりなさい』と満面の笑みで出迎えてくれる島民の方々に、自然と出てくる言葉は『ただいま~』。なんともほっこりする瞬間です。
早速父島玄関口のメインストリートを散策してみます。
ポツポツとオシャレなお店もできていますが、基本は10年前と変わらない素朴な原風景がそのまま残っていて、ほっと一安心です。変わらぬ姿で売られている島名物の“ギョサン”に感慨ひとしおです。
輝く太陽と青空に突き抜けるヤシの木が南国であることを物語っています。でも、東京都ですけど~。
■さて、今日は何をしようかな~?
6日間の小笠原クルーズの場合、中2日間が小笠原での自由時間となります。島での過ごし方は様々ですが、大きく分けると下記4つになります。
①船会社主催のオプショナルツアーに参加
②現地会社のアクティビティツアーに参加
③レンタサイクル、レンタバイクなどで島めぐり
④村営バスを利用したり徒歩での散策
サンプル私たちの小笠原滞在をご紹介します。
小笠原DAY1 (村営バス)→手作りコーヒー体験ツアー→(村営バス)→亀寿司ランチ→展望台ハイキング→ショッピング
■Nose’s Farmで手作りコーヒー体験
青灯台入口より村営バスに乗り約15分。農業センターで下車して数分ほど歩くとログハウス風のNose’s Farmに到着。華美な看板も何もない素朴さが小笠原らしくてさらに好感度UP。
今回のツアーは、コーヒーの実の収穫~一杯のコーヒーになるまでを手作り体験します。まずは、農園内にあるコーヒーの木の見学です。本来であればこの時期はたわわに実った赤いコーヒーの実を収穫できるはずでしたが、夏前の大型台風の影響でほとんどの実が落ちてしまっていました。そのような中、数少ない貴重な赤い実を摘んで良い実の見分け方を説明してくれました。
収穫後は品質によって精選し、すべての豆の皮を剥いて水に浸したり乾燥させるという大変な過程があるのですが、体験ツアーではそこはスキップします。
乾燥した豆の脱穀から体験が始まります。ガラス瓶と棒を使い皮を剥きます。一杯のコーヒーを淹れるには50粒の実が必要だそうです。それが終わったら次は焙煎です。ガスコンロの上で豆を転がしながら熱し、色を確認しながら火から下ろします。このタイミングでコーヒーの深み・苦味が変わってくるので細心の注意を払います。
見慣れた茶色いコーヒー豆が出来上がっていました。これをミルで挽いて粉にし、ペーパードリップで丁寧に丁寧にお湯を注ぎ、一杯のコーヒーを淹れます。まろやかで味わい深いコーヒーは、言うまでもなく人生最高の一杯になりました!
ツアー後、また村営バスに乗り、港のある大村地区に戻ります。今日のランチは小笠原ならではの亀ずし!
匂いも臭みも全くなく、食べてみると意外なほどにさっぱりとした舌ざわりで、魚というよりは馬刺しに近い触感で美味でした。
ランチ後は、大神山神社と展望台にプチ登山です。メイン展望台まで上ると、二見湾全体を見渡すことができます。美しい大村海岸や港、停泊中のにっぽん丸まで、お天気にも恵まれすばらしい景色を堪能しました。メイン展望台の上にも2つ展望台がありますので、お元気な方は是非トライしてみてください。
メインストリートに戻り、小笠原とは思えないオシャレなかき氷を食べ、今日のうちにお買い物タイム!
小笠原では上陸できた時にやりたいことをやっておく!ことをおススメします。明日も上陸できる保証はありません。突然風が強くなり通船が出せなくなるということも実際あるのです。
■今日のディナー
4日目 7月5日(火) 小笠原DAY2
小笠原DAY2 事前予約しておいたC-TRIPさんの『南島上陸半日ツアー』
■兄島海域公園
08:45 通船で父島青灯台岸壁に上陸。そこで待機してくれていたC‐TRIPさんのボートに乗込みます。2組のご夫妻と我々の計6名+キャプテンで出発です。
まずは父島の北側にある兄島の海域公園に向かいます。ここには素晴らしいシュノーケルポイントがあり、停泊してしばしシュノーケルタイム。シュノーケルセットとフィンは船上で無料で借りることができます。透明度が非常に高いので、船上からでも色とりどりの魚たちを見て楽しむことができます。
ここで足慣らしをした後、父島の南西に浮かぶ南島へ向かいます。
■イルカの大群に遭遇!
南島の手前あたりで、イルカの大群に遭遇!ボートに近づいてきて下をくぐったり、並走して楽しそうに遊んでいる様子を至近距離からずっと眺めることができ、本当にラッキーでした。キャプテンの心配りと小回りのきく小型ボートに感謝、感謝です。
■南島上陸
南島海域に入ると、明らかに海の色が変わってきました。吸い込まれそうな透明度の青。これぞボニンブルー!
ボートは南島の南側にある入江(鮫池)に入りエンジンを止め、ボートの舳先から一人ずつ南島の岩場に上陸します。(ビーチサンダルは不可。マリンシューズなどの濡れてもよい岩場でもけがしないようなものがおススメ)
南島は隆起石灰岩からなる無人島で、その独特な地形から島全体が国の天然記念物に指定されています。
その貴重な自然を守るため、上陸するにあたってはいろいろなルールが決められています。
①東京都自然ガイドが同行すること
②上陸できるのは1日100人限定。かつ最大2時間までの滞在
③ガイドに従い、決められたルート以外は歩かないこと
我々6名もガイド(=キャプテン)に従い歩きます。尾根を越えると、そこには息をのむような絶景が広がっていました。白い砂浜と自然に生まれた岩のトンネルが特徴的な扇池。一度は見たかった景色です。
30分ほどの休憩後、海側とは反対側の砂丘に向かいます。そこにはヒロベソカタマイマイという1000年以上前に絶滅したカタツムリの殻(半化石)が広がっていました。
名残惜しいですが、ガイドに従いボートに戻り、二見港へ帰っていきました。途中父島一美しいといわれるジニービーチやジョンビーチ横も通ってくれ、大満足の半日ツアーとなりました。
■最高のお見送り隊!
17:00 父島出港。出港時間が近づいてくると、二見湾には大漁旗を掲げた漁船、観光船などが続々と現れます。そして、にっぽん丸が動き出すと全速力で一緒に伴走して、二見湾の出口までお見送りしてくれるのです。
“いってらっしゃい”と。
船内の乗客は皆デッキに出て、“ありがとう”“また帰ってくるからね~”と叫びながら、その熱い思いに応えます。何度経験しても胸がいっぱいになる最高のシーンです。小笠原に来たらお見逃しなく。
■おまけの南島周遊
二見湾を出たら北に向かうはずの船が南に針路をとっているので、あれ?と思っていると、“今日は時間があるので南島を周遊してから東京に向かいます”との船長の放送が聞こえるではありませんか!南島の横を通り、父島南側のハートロックまでゆっくりと周遊してくれたのです。
船長の粋な計らいに感謝です!昼間みたイルカの大群にもまた出会え、ステキな思い出がまたひとつ増えました。
■今日のディナー
5日目 7月6日(水) 終日航海日
最後の終日航海日。オーシャンダイニング『春日』(6階)でゆったりと優雅に朝食をいただきます。
おみやげを探しにロゴショップをウロウロ。その後はセイリングフリーフローへ。朝からビールやスパークリングワイン飲む人いるのかな? と半信半疑でラウンジ海(6階)へ向かうと、同じようにフリーフローを楽しみにしている乗客の方がた~くさんいらっしゃいました。
午前中のメインイベントはビンゴ大会。当たっても当たらなくともあのドキドキ感がたまりません。
■絶海の孤島“青ヶ島”
今回は船長のステキなサプライズで島旅を満喫しているのですが、またまたサプライズ!
ひとたび海が荒れれば2週間船が近づけないこともあるという断崖絶壁の絶海の孤島“青ヶ島”。一度は行ってみたい念願の島です。もちろん上陸はできませんが、ぐるっと半周してくれたので、“天然の要塞の島”と言われる所以を間近で見ることができて感激です。
■島旅の最後は八丈島
しばらくすると前方に八丈島と八丈小島が見えてきました。
にっぽん丸は、その間を航行していきました。今は無人島となっている八丈小島を間近で見ながら海風に吹かれていると、サンセットの時間になってきたようです。船上からの夕暮れはいつ見ても素晴らしいです。
6日目 7月7日(木) 東京着
にっぽん丸は08:30無事東京国際客船ターミナルに戻ってきました。
一度は行ってみてほしい小笠原。船でしか行くことのできない秘島であるので余計旅情を掻き立てられるのかもしれません。でも一度行くとまた、“ただいま~”と戻りたくなる島なのです。また戻りたくなる魅力が何なのか、それは行った人にしかわからないかもしれません。手つかずの自然と村民の温かさに触れる旅、小笠原へ是非クルーズしてみてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。佐々木/八幡 にっぽん丸で航く クルーズツアーはこちら
◆にっぽん丸クルーズツアー 2022年下期(2022年9月~2023年3月)総合パンフレット◆
ご予約・お問合せ
■電話でのご予約・お問合せ
名鉄観光サービス株式会社 クルーズセクション
03-6625-8181
(営業時間 平日のみ、土日祝日を除く10:00~18:00
■お申込み・お問合せメールフォーム
お申込みだけでなく、お問合せやクルーズに関する質問などお気軽にお問合せください。
名鉄観光では、クルーズマスター、クルーズコンサルタントが皆様からのお問合せにお応えしております。
ご予約だけでなく、疑問・質問などお気軽にお電話ください。
クルーズコンサルタント
佐々木
sasaki
子連れで体験したクルーズでその素晴らしさに魅了され、クルーズ業界に。早23年の歳月が流れ、目下の夢はかわいい孫を連れての“三世代クルーズ”。 一度は体験していただきたい風景は、サントリーニ島とタヒチ、ボラボラ島の出入港シーン。 船上で何もしない贅沢を是非ご体験ください。
クルーズだけの予約も可能!
お問い合わせはこちら