ヤス リンクス ゴルフ クラブ

設計家カイル・フィリップスは、2000年に世界トップ100に数えられるキングスバーンズゴルフリンクスの設計家として世の中にセンセーションを与えました。キングスバーンズは比較的新しいリンクスコースですが、ずっとその土地がゴルフコースとして利用されるかを待っていたような自然なコースに仕上げたのです。
一方で砂漠の人工島であるヤス島でのプロジェクトでも、何もない、埋め立て地が元からリンクスランドだったかのように自然に見えるゴルフコースを誕生させました。人工島に作るゴルフ場は、のっぺりとした面白みに欠けるゴルフ場になりがちですが、アブダビの近代的建設物や、フェラーリワールドのジェットコースターなどがなければ、ここがスコットランドと言われても疑わないほどの完成度の高い微妙な傾斜がゴルファーを楽しませるリンクススタイルコースを誕生させました。人工島に完成度の高いコースを作るのは不可能だと考えられていたことですが、2010年のオープン当初から世界中のゴルフコース愛好家に衝撃を与え、賞賛され続けています。

全体的にはフェアウェイが広く、気持ちよく打ち進めてけるホールが多いヤス・リンクス。その一方、アラビア湾に面した16番からの3ホールはその日のラウンドに大きな緊張感をもたらします。16番は中央にバンカーが待ち構える左ドッグレッグのパー4で、初見のゴルファーはバンカーの左を狙ってグリーン近くまで運ぶルートに目が入ってしまいますが、ここはバンカー手前に堅実にプレーシングした方が賢明でしょう。17番パー3は、アンジュレーションの大きなグリーンが特徴でバンカーに囲まれています。レギュラーティからプレーすればミドルアイアンくらいで打てるため、ピンを狙いたくなりますが、グリーンを外せばスコアをパーセーブは非常に難しいホールです。
そして上りの18番は、フルバックから660ヤードを超えるモンスターホールです。フェアウェイは広いですが、2打目の落とし所が難しく、気の抜けないショットとなります。巨大な縦長のグリーンへのアプローチショットも、気を抜けばアラビア湾にボールが消えるシビアな設計で、最後まで気を抜くことが出来ません。

ヤス島は25平方キロメートルの人工島で、ありとあらゆるエンタメ施設が点在しています。ドバイが中東経済の中心だとすれば、ここアブダビは中東エンタメの中心です。
世界最速のジェットコースターを有するフェラーリワールドをはじめ、シーワールド、ルーブル・アブダビ、インドアの巨大テーマパーク、ワーナーブラザーズスタジオなど、世界的にも珍しいテーマパークがこの島に集結しています。5つ星ホテルのオプションも多く、マリーナサイドには飲食店、超巨大なヤス・モールなど、ショッピングも充実。全てが目と鼻の先で、ゴルファー以外も楽しめるデスティネーションです。
ヤス・リンクスの他にも、同系列のサーディヤットビーチや、アブダビゴルフクラブなど、超一流のゴルフ体験も充実しています。朝はテーマパーク、午後はゴルフなど、幅広い楽しみ方が出来る近未来リゾートです。