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Basic Knowledge &
Manners for Overseas Golf
海外ゴルフの基礎知識

海外でのゴルフは国内とどう違うの?持ち物、プレイスタイル、マナーなど、事前に知っておきたい基本情報をまとめました。

これだけは知っておきたい
“日本との違い”

  1. 1 18ホールスループレイ

    韓国や南アフリカの一部を除き、18ホールスループレイが海外ゴルフのスタンダード。9ホール終了後に食事休憩が入る日本のほうがむしろ珍しいスタイルです。スタート地点もアウトスタートのワンウェイが普通で、だいたい4時間半ぐらいでホールアウトします。海外で午後にティータイムを設定できるのはこのためです。また、日本のようにアウトとインに分けてスタートすることはありません。

    疲れないか心配という方も、大丈夫。通常、コース内ハーフホール終了後に休憩所やティーハウスがあるところがほとんどで、5~10分程度の休憩ができます。トイレは通常、数カ所は設置されているので心配ありません。

  2. 2 カートとキャディ

    海外のゴルフ場には、「歩いて回ることを前提に設計されているコース」と「電動カートで回ることを前提に設計されているコース」があります。ゴルフ発祥の地ヨーロッパやアメリカでは、セルフカートをゆっくり押しながら18ホールを歩いて回るのが伝統的なスタイル。ゴルフ本来の牧歌的なウォーキングゴルフを楽しめます。一方、東南アジアや中東、欧米でもリゾート地では電動カートが主流で、移動などは極力楽をする現代ゴルフです。

    キャディについても同様で、タイやベトナムなど東南アジアの多くのゴルフ場では1人のプレイヤーにつき1人のキャディがつくのが当たり前ですが、ほかの国や地域では1パーティに1人か、キャディなしのセルフも普通。自分の好みや体力に合わせ、行き先やゴルフ場の設備と照らし合わせてみましょう。

  3. 3 2サム・3サム保証はない

    パイン ハースト リゾート
    パイン ハースト リゾート(米ノースカロライナ州)

    海外のゴルフ場を2〜3人で利用する場合、基本的に他のグループとのジョイントになります。2サム、3サムのリクエストは可能ですが、オフシーズンの平日であっても確約は難しく、週末は混み合うためハードルはさらに上がります。追加代金を払えば2サムの確約ができるゴルフ場も一部ありますが、これも限定的と言えます。

    であればせっかくの機会ととらえ、他のゴルファーとのジョイントを楽しむことをおすすめします。現地語や英語がわからなくても大丈夫。英語の掛け声は”Nice”より”good”を使うのが一般。「Good shot!」「Good try!」など簡単なフレーズだけで、あとはゴルフという共通言語があれば、きっと楽しいラウンドとなるはずですよ!

  4. 4 芝や気候の違いも楽しんで

    日本と違う気候風土で育つ海外の芝は種類も違います。太くて硬い和芝のフェアウェイではボールが浮きますが、細くて柔らかい洋芝のフェアウェイはボールが沈みます。クラブへの抵抗力やグリーン上での転がり方など、日本の芝との違いを発見するのも海外ゴルフの面白さです。

    また、経験したことのないリンクスコースでの強風や日本以上の湿度、1日のうちでも激しい気温差などによって、これまでのノウハウが役に立たないこともあれば、思った以上に対応できて自信がつくことがあるかもしれません。

    「やってみなければわからない」のが海外でのゴルフ! 未知の芝や気候と自分のゴルフとの相性を試せる絶好の機会です。

Tips

頭に入れておきたい「メンバー優先」

ゴルフクラブはクラブメンバーの会員施設。とくに名門ゴルフコースでは近年、「メンバー優先」が徹底されています。ビジターは2サム保証の確約が難しいなどの制限があり、ビジターが入れないクラブハウスなども少なくありません。それでも有名コースでプレイし、プロショップでグッズを買うのは何にも代え難い体験。施設もクラブメンバーも、ビジターをゲストとして歓迎してくれますので、この機会を十分に楽しみましょう!

キアワ アイランド ゴルフ リゾート パブバー
キアワ アイランド ゴルフ リゾート パブバー(米サウスカロライナ)

Basic Knowledge 海外ゴルフの基礎知識

荷物・服装について

クラブ

使い慣れた自前のクラブを持参するケースが一般的ですが、海外のほとんどのゴルフ場にはレンタルクラブがあり、現地でレンタルすることも可能です。アメリカのペブル ビーチ ゴルフ リンクスなどの名門コースでは、有名メーカーがプロモーションも兼ねてハイエンドなドライバーを提供しており、最新のクラブを試すという意味であえてレンタルクラブを利用するという手もあります。レンタル費用は25USドル~70 USドル(約3,000円~約9,000円)が目安。ただし、左利きやレディース用のクラブは数が少ないので持参をおすすめします。
クラブを持参する場合は航空会社の重量制限内であれば、通常は追加料金なしで航空機への預け入れができます。航空会社や路線によっては、通常の重量制限とは別枠でゴルフ用具が預けられるといったお得なケースもあります。逆に、LCCの場合は、荷物が別料金のためフルサービスキャリアより高くつくケースもあるので注意が必要です。詳しくは航空会社またはツアーを催行している旅行会社に確認しましょう。

服装

TシャツとジーンズでOKというゴルフ場がある一方で、襟なしシャツやジーンズはNGというゴルフ場もありますが、基本的には日本と同じスタイルならどこのゴルフ場でも大丈夫。ショートパンツやショートソックスはOKのところがほとんどですが、ジーンズやサンダルは避けたほうが無難です。プレイ時は、シャツの裾を出してプレイすると注意されるケースもあるので注意しましょう。
ジャケットは、クラブハウスの招待を受けた場合は必須となりますが、そうでない場合、原則的に不要です。
敷居が高そうな名門コースは、旅行会社などに事前に確認すると安心です。

スパイク

金属ピンのスパイクはグリーンを傷つける恐れがあるため、多くのゴルフ場で禁止されています。シューズはソフトスパイクかスパイクレスを持参しましょう。

持ち物

ゴルフ用品のほかに、サングラスや帽子、日焼け止めなどの熱中症対策アイテム、虫よけスプレーや虫刺され薬などは日本から持参するのが無難です。液体やスプレーの機内持ち込みは容量などに制限があることが多いため、利用する航空会社の規約を確認しましょう。飛距離の測定器(距離計)、携帯できるラゲッジスケール(荷物の重さを測る吊りはかり)もあると便利です。
また、海外のゴルフ場ではカートに傘が備わっていないことが多いので、ゴルフ用の傘は持参しましょう。雨カッパやレインウェアも役に立つことがあります。ボールは、荷物の重量を気にしながらも、多めにあると安心です。

持ち物リスト

ゴルフクラブ、ゴルフボール、ティー、グローブ、ゴルフシューズ、帽子、サングラス、日焼け止め、雨具、グリーンフォーク、スコアカード、パスポート、航空券、クレジットカード、現地通貨、旅行保険証、携帯電話、充電器、変換プラグ、予備の衣類、薬などです。これらを準備して、楽しいゴルフ旅行をお楽しみください。

航空機での荷物預け入れ

航空機へ預け入れできる手荷物は、利用する航空会社によってサイズや重量の上限が異なり、また座席クラスや運賃クラスによって容量が異なる場合もあります。LCC(格安航空会社)を利用したものの荷物代を加算されて結果的に高くついてしまった、なんてことにならないよう、航空券に付帯する手荷物預け入れの条件をよく確認しましょう。
通常の荷物とは別途、ゴルフ用品一式を無料としている航空会社もありますが、こういったルールは変更されることもあります。渡航時点での条件を確認してから、航空券の購入やツアーの申し込みをしましょう。 また、帰りにお土産を買って荷物が増えてしまった場合は、帰りのみ追加料金を払って預けることも可能です。

ゴルフ場について

言語

現地語または英語での意思疎通が基本となりますが、名門コースなど外国人のビジターを多く受け入れているゴルフ場では、言語に不慣れなゲストの対応にも慣れています。不安な場合は、ホテル~ゴルフ場間の送迎ガイドを手配すると安心です。

チェックイン

ゴルフ場にもよりますが、多くはプロショップ(ウェアやクラブなどを販売している店)で名前とスタート時間を伝え、必要な費用を支払い、キャディマスターにレシートを渡して受付完了となります。ほかにクラブハウスやスターターポイントで受付をするケースもあります。
ゴルフ場の設備やその利用方法については、事前に旅行会社に確認しておくとよいでしょう。ガイドを頼めばさらに安心です。

プレイフィーの支払い

プレイフィーは基本的に事前払いです。キャディフィー、カートフィー(バンコクなど一部地域)などのオプション料金は、現地で支払う場合もあります。チェックイン時に支払うか、チェックアウト時に支払うかはゴルフ場によります。
支払い方法については、いずれの国もキャッシュレスが進んでおり、クレジットカードは必須です。ただし、キャディへのチップやドリンク代などに、少額の現地通貨を持っておくと安心です。

チップ

チップの習慣がある国では、ゴルフ場でもチップが必要な場面があります。キャディを利用する場合、原則チップが必要。アメリカで50〜70 USドル、タイは600バーツ、ベトナムは40万ドン程度で、東南アジアでは日本円で2000円~が目安です(2024年9月時点)。また、アメリカではプレイ後にクラブを拭いてもらう時、バッグ1個につき1〜2USドルを渡します。チップは感謝の気持ちなので、小銭ではなくお札でスマートに渡しましょう。

ロッカーと貴重品

日本のようなロッカールームがあるゴルフ場は少なく、ヨーロッパではロッカーを使わないのが普通です。そもそも貴重品を預ける習慣がないので、貴重品は手元に携帯してラウンドするか、ゴルフ場へは最初から持っていかないことです。

着替え

ロッカールームがないゴルフ場も多く、予めホテルでゴルフウェアに着替えてゴルフ場に行き、プレイ後はそのまま帰るのが一般的です。シューズはゴルフ場で履き替えましょう。

昼食

18ホールスループレイが基本なので、昼食はラウンドの前後にレストランなどでとります。海外の場合、プレイフィーは事前に支払い済みであることが多いので、昼食代は別途その場で支払います。
ハーフ休憩のとれるティーハウスでローカルな軽食を提供しているケースもあり、ゴルフ場にもよっては、サンドイッチなどの軽食を持ち込み、食べながらラウンドできる場合もあります。エリアやゴルフ場によって文化が異なります。

シャワー

韓国・済州島のピンクス ゴルフ クラブなど、一部お風呂が備わっているゴルフ場もありますが、海外のゴルフ場は基本的にシャワー施設のみ。ラウンド後にシャワーを浴びず、そのまま帰るケースも珍しくありません。
リゾートホテルによってはスパ施設にサウナなども完備しているので、リラクゼーションに重点を置くならリゾートホテルから行き先を選ぶのもよいでしょう。

プロショップ

海外のゴルフ場にあるプロショップとは、ビジターのチェックイン、ウェアやクラブといったゴルフ用品の販売、ゴルフレッスンなど、ゴルフに関するさまざまなサービスを提供する施設。もともとコースとは経営が異なり、クラブに所属するプロゴルファーが運営していた経緯から、ヨーロッパやアメリカではプロショップの多くがクラブハウスと別棟になっています。
憧れのゴルフ場を訪れたらプロショップへ立ち寄って、限定グッズなどのお土産を探すのも楽しみです。

忘れ物

クラブをコースに忘れるなどした場合は、日本と同じようにゴルフ場のスタッフに伝えれば探してもらえます。後ろの組のプレイヤーが拾って届けてくれることもありますが、戻ってくるかどうかは運次第です。とくにセルフで回る場合は、コースに忘れ物をしないように気をつけましょう。

プレイスタイルについて

芝は気候によって育つ種類が違います。日本のゴルフ場は高麗芝や野芝といった和芝が多く、横に広がるように成長する和芝は、背丈が低くて葉が硬い特徴があります。一方、海外のゴルフ場はバミューダ、ティフトン、ベントグラスなどの洋芝。縦に成長する洋芝は厚みがあって柔らかく、フェアウェイは日本と比べてボールが沈みます。芝に合わせてプレイスタイルもクラブも変えるものと心得て、ラウンドしながら感覚をつかみましょう。

距離表示

距離表示は日本・アメリカ・イギリスがヤード、世界標準はメートルです。1m(メートル)=1.0936y(ヤード)。

2サム3サム

2名、3名の場合、ほとんどのゴルフ場は、基本的に他のプレイヤーと同じ組となります。リクエストは可能ですが、確約は難しく、特に週末は混み合うためハードルはさらに上がります。追加代金を払えば2サムの確約ができるゴルフ場も一部ありますが、これも限定的です。

Tips

「2サム、3サム確約」のための裏技

日本のゴルフ場と同じく、土・日・祝は料金も高く、メンバーで一杯になる可能性が高いものの狙い目は”平日”です。平日であればゴルフ場によっては「リクエスト」すれば受けてもらえるゴルフ場もあります。
アジアでは、一般的にホーチミンやバンコクのような都市型のほうが、空き状況によって比較的リクエストが通りやすく、プーケットやセブのようなリゾートは難しい傾向にあります。リゾートの中でもグアムやハワイは2サムの事前確約が可能なゴルフコースがあります。

カート

大別すると「セルフカート」と「乗用カート」の2種類がありますが、プレイフィーとは別料金です。
自身でゴルフバッグを運ぶことができるセルフカートは、手押しのもの、手引きのもの、電動モーターがついたものなど施設によって様々なタイプが採用されています。
乗用カートは日本の一般的なカートと同じようなサイズで、使用方法も同様です。日本・韓国・台湾以外の国では、乗用カートは2人乗りが一般的。ただし、カートナビは日本ほど普及していません。 また、フェアウェイへのカート乗り入れが可能なゴルフ場が多く、コースではゴルフバッグを担いでの移動、手引きカートや電動カートでの移動が混在していることもあります。天候などのコンディションによってはカートの利用ができない場合もあります。

キャディ

海外のゴルフ場ではキャディは別料金です。コースによっても異なりますが、キャディありでもセルフ(キャディはつかず、手引きのカートを利用)でも好きなスタイルでプレイできます。ただし、アジアのゴルフ場では必ずキャディがつきます。ハワイやグアムなどでは、キャディをつけられないコースもあります。
ヨーロッパやアメリカでは、1人のプレイヤーに1人のキャディがつく場合をシングルキャディ、2人のプレイヤーのバッグを1人のキャディが担ぐ場合をダブルキャディ、1組に1人のキャディがガイド役としてつく場合をフォアキャディと言います。
キャディがつく場合はキャディチップが必要です。アメリカは50〜70 USドル、タイは600バーツ、ベトナムは40万ドン、その他のアジア諸国は2000円前後が相場です(2024年9月時点)。旅行会社に手配してもらう場合はチップの目安を教えてくれるので、その金額を参考にしてください。
なおキャディは、基本的に日本語が話せないため、現地語か英語、ジェスチャーでのコミュニケーションとなります。但し、アジアのゴルフ場では日本人ゲストに慣れたキャディも多いので、思ったより意思疎通はうまくいくはずです。

ラフや林に入った場合の対処法

ラフや林などに入った場合の対応は日本と同様です。また、自分でつくったディボット跡の処理、グリーン上での直しについてもプレイヤー自身が行います。プレイをさせてもらうコースへの感謝の気持ちを忘れず、後続の組が気持ちよくプレイできるように、目土があれば埋め、削った芝は戻し、バンカーをならし、ボールマークも平らに直しましょう。

ルール・マナーについて

プレイルール

ゴルフの正式なルールは、ゴルフ競技の世界総本山として知られるR&A(Royal and Ancient Golf Club of St. Andrews)が定めています。スコットランド・セントアンドリュースに本部を置いています。
ゴルフの基本ルールは世界共通ですが、日本のローカルルールは海外で通用しないことがあるので覚えておくと安心です。代表例は、ティーショットがOBだった場合に特設ティーから4打目を打てる「プレーイング4」のルールが海外にはないこと。ゴルフの正式ルールに則って「1打罰で打ち直し」となり、ティーグラウンドから3打目を打ちます。

飲酒

アジアやアメリカにはビールを片手にゴルフを楽しむ文化がありますが、ヨーロッパではプレイ後にレストランやバーで飲酒を楽しむのが一般的です。イスラム圏では飲酒禁止のコースもあるので事前に確認しましょう。
プレイ中に飲酒する場合の鉄則は「飲みすぎないこと」。スコアに影響するだけでなく、酔っぱらってマナー違反を犯したり、脱水症状などで体調を崩しては元も子もありません。車の運転をする可能性がある場合はもちろん飲酒厳禁です。

喫煙

喫煙についても国によってさまざまですが、日本ほど厳しくないところが多く、コース上で喫煙可能なゴルフ場も少なくありません。とはいえ、世界中で禁煙化が進んでいる昨今、コース内は禁煙、所定の喫煙所でのみ喫煙を許可するという潮流にあります。ルールを遵守し、周囲への配慮を心がけましょう。

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