
今注目のゴルフ国 ― ベトナムと中東

世界のゴルフツーリズムは、この20年で大きく広がりを見せています。かつてはスコットランドやスペイン、アメリカといった伝統国が中心でしたが、2000年代からトルコなどのゴルフ新熱国が頭角を表し、近年はまた新興国が次々と国際舞台に登場してきました。国際的な市場調査を得意とするGrand View Research社の調査によると、世界のゴルフツーリズムの市場規模は2030年に約4,180億ドルに達し、年平均9.1%の高成長が見込まれている注目の産業で、その成長に寄与しているのがこの新興国たちです。
その中でも特に注目を集めているのが、東南アジアのベトナム、中東のUAE、カタール、オマーンです。それぞれの特徴を見ていきましょう。
ベトナム - 東南アジアの新星
過去20年で驚くほど急成長したゴルフ国といえばベトナムです。世界的な設計家が手掛けた新しいコースが次々と誕生し、海辺や丘陵地を活かしたダイナミックなレイアウトがゴルファーを惹きつけています。現在約80コースがオープンしており、さらに70〜80コースの計画が進んでいます。近年人気を博している代表的なコースの例として挙げられるのがホイアナ ショアーズやザ ブラフス。いずれもリゾートとカジノが一体化した総合型リゾートで、ゴルフとラグジュアリーな滞在、地域の観光を組み合わせた旅が魅力です。
日本から直行便もあるダナンには、中心部から容易にアクセス可能なコースが5コースあり、日本や韓国など近隣アジア諸国から人気のゴルフデスティネーションです。直行便の利便性や物価の安さ、食文化の親しみやすさもあり、日本人にとって「気軽に楽しめるゴルフ旅行」としての選択肢に上がっています。
前出のホイアナ ショアーズは日本でもお馴染みのR.T.ジョーンズJr.設計、ザ ブラフスはグレッグ・ノーマン設計で、世界トップ100にも数えられる名コースとして世界中のゴルフファンからの注目を浴びています。

ブラフス グランド ホーチャム
UAE - ゴルフ界革新のアイコン
中東に目を向けると、最も知名度が高いのはUAE、特にドバイとアブダビでしょう。砂漠の中に作られたドバイのエミレーツ GCやアブダビのヤス リンクスといったコースは、欧州ツアーの大舞台でも目にする機会が増え、世界中のゴルフファンから認知されています。
中東ゴルフで特徴的なのは、その豪華さと革新性。砂漠にあるとは信じ難いほどの青々としたフェアウェイ、ナイトゴルフや最新テクノロジーを駆使した練習環境、ラグジュアリーホテルや超巨大ショッピングモールと一体化したゴルフツーリズムは、他国にはない魅力です。ゴルフは高価ですが、ホテルの料金は比較的安い印象で、こんな立派なホテルでこの値段?と驚くことも。直行便もありますし、ゴルフ旅行のデスティネーションとして魅力的です。もちろん、煌びやかな街の滞在も飽きません。

エミレーツ ゴルフ クラブ ファルド コース ナイト・ゴルフ
カタール - 小国の洗練
隣国カタールは規模こそ小さいものの、質の高いゴルフ体験があります。ドーハ GCやエデュケーション シティ GCなどが代表的で、欧州ツアー「カタール・マスターズ」の開催実績も。
UAEも同じですが、利便性と治安の良さが魅力です。カタール航空のハブ空港を活かした「ストップオーバー型のゴルフ旅」は注目されており、観光と組み合わせた短期滞在をして、欧州や隣国に飛ぶ、という楽しみ方もなかなか面白いですね。

エデュケーション シティ ゴルフ クラブ
オマーン - 山と海と砂漠
さらにもう一つ。オマーンです。近年、国を挙げてゴルフツーリズムの強化に取り組んでおり、「オマーンゴルフトロフィー」といった国際アマチュア大会の主催が進んでいます。代表格のアルムージ ゴルフは、グレッグ・ノーマン設計の海沿いリンクススタイルコースで、強烈な海の背景と、遠く臨むアラブの山々が特徴的。世界的にみても、なかなかない絶景です。
街自体にはUAEのような派手さはありませんが、アラビアンナイトを感じる、魅力的な中東の雰囲気を体験するにはおすすめです。最も安全な国の一つです。

アルムージ ゴルフ 7番ホール
スコットランドやアイルランドなどが伝統的なゴルフの魅力に迫る旅だとすれば、ベトナムや中東は、現代のゴルフを象徴する体験をすることができます。ハワイやタイなども魅力的ですが、次回のゴルフ旅は少し航路を変えてみてはいかがでしょうか。
- 世界の至極ゴルフコース
- ゴルフリゾートの魅力
- 「ナイトゴルフ」 夕暮れから始まる新しいラウンド体験
- 「プレースタイルの違い」ラウンドの流れに見る国ごとの特色
- 海外ゴルフおすすめの行き先―ベトナム
- 海外ゴルフおすすめの行き先―UAE
- 海外ゴルフおすすめの行き先―カタール
- 海外ゴルフおすすめの行き先―オマーン