ピカソの故郷からスペイン・ゴルフの頂点へ
スペイン南部、アンダルシア州。地中海に面したコスタ・デル・ソルには、海岸線に沿って数多くのゴルフコースが点在し、ヨーロッパを代表するゴルフデスティネーションのひとつとして知られています。その玄関口となるのがマラガです。
欧州各都市から多くのフライトが発着するマラガ空港には、冬になると英国や北欧などから、暖かな気候を求めて多くのゴルファーがやってきます。
そして、世界の名コースを目指すなら、マラガからさらに西へ。ジブラルタルまであと少しという場所にあるソトグランデへ向かいます。ここにはレアル クラブ バルデラマ、レアル クラブ デ ソトグランデ、ラ レセルバ クラブという、スペインの至宝とも言える3つの名コースが驚くほど近い距離に集まっています。
セベがライダーカップを勝利に導いたバルデラマ
マラガから地中海を右手に見ながら西へ車を走らせること約1時間。コスタ・デル・ソルを代表するコースが、レアル クラブ バルデラマです。
設計を手掛けたのは、ロバート・トレント・ジョーンズ・シニア。日本では、その息子であるロバート・トレント・ジョーンズ・ジュニアの設計コースも多く、名前を聞いたことがある方も多いと思いますが、その父であるシニアは、世界各地に数多くのコースを残した20世紀を代表する設計家で、バルデラマは彼の代表作のひとつとして知られています。
このコースでまず印象に残るのが、ロゴにも使われているコルク樫です。
フェアウェイへ張り出した枝が、どこかミステリアスな雰囲気を醸し出しており、次のショットのルートが限定されるため、ティーショットをフェアウェイに置いただけでは安心できません。一打一打に明確な意図を求められるチャンピオンシップコースです。バルデラマを世界のゴルフ史に残る場所にしたのが、1997年のライダーカップでした。この大会は、ヨーロッパ大陸で初めて開催されたライダーカップ。そして欧州選抜のキャプテンを務めたのが、スペインの英雄セベ・バレステロスです。
セベ率いる欧州選抜は、タイガー・ウッズをはじめとする強力な米国選抜を相手に勝利。今でもバルデラマを歩けば、当時のライダーカップを思い出させる場所がいくつもあります。なかでも有名なのが17番のパー5。グリーン手前には池があり、グリーン面も水に向かって傾斜しています。2オンを狙うのか、それとも刻むのか。世界のトッププレーヤーでさえ判断を迫られてきたホールです。
レアル クラブ ソトグランデとラ レセルバ クラブ
バルデラマを訪れるのであれば、ぜひ一緒にプレーしたいのがレアル クラブ デ ソトグランデです。こちらも設計はロバート・トレント・ジョーンズ・シニア。
1964年に開場した歴史あるコースで、RTJシニアがヨーロッパで手掛けた初期の代表作のひとつです。同じ設計家によるコースでありながら、バルデラマとは印象がかなり違います。コルク樫に囲まれ、一打一打に緊張感のあるバルデラマに対して、ソトグランデにはもう少し開放感があります。
そしてもうひとつプレーしておきたいのが、ラ レセルバ クラブです。
設計はカベル・B・ロビンソン。先の2コースと比較すると新しく、クラシックな名門というよりは、現在のソトグランデを象徴するリゾートコースという印象です。スケールの大きなフェアウェイが丘陵地に広がり、場所によっては地中海、その向こうにジブラルタル方面まで見渡すことができます。
バルデラマ、ソトグランデ、ラ レセルバ。性格の異なる3コースが、車で15分ほどの範囲に集まっています。オーストラリア・メルボルンの「サンドベルト」と同じように、名コースが狭いエリアに集まっていることが、ソトグランデをゴルフデスティネーションとして面白くしている理由のひとつです。

レアル クラブ デ ソトグランデ
ゴルフだけで終わらない、マラガという街
アンダルシアへのゴルフ旅行を考えるなら、もうひとつ楽しみにしてほしいのがマラガです。マラガはパブロ・ピカソが生まれた街として知られています。旧市街を歩けば、街の中心にはマラガ大聖堂があり、少し足を延ばせばイスラム統治時代の面影を残すアルカサバがあります。
そしてピカソ美術館も、この街を訪れる理由のひとつです。ゴルフの前後には旧市街を歩き、気になったバルでハモン・イベリコや魚介料理をつまみながら、アンダルシアのワインを飲むのも楽しみです。スペインは一般的に夕食の時間が遅いですから、ゴルフの後も慌てる必要はありません。ホテルで少し休んでから街へ出て、8時ごろからバルで夕食を楽しむ。そんな一日の過ごし方も、スペインらしいゴルフ旅です。

マラガ大聖堂
アンダルシアを旅するなら
日本からマラガへの直行便はありませんから、ロンドン、パリ、フランクフルトなどの欧州主要都市を経由してマラガへ入るのが一般的です。マラガ空港からソトグランデまでは車で1時間強。
ゴルフだけを目的にするのであればソトグランデ周辺に滞在する方法もありますが、せっかくここまで来るのであれば、マラガでの滞在も数日組み込んでみたいところです。気候は地中海性で、年間を通じて比較的温暖です。特にゴルフ旅行に向いているのは春と秋。真夏の強い日差しを避けながら、アンダルシアらしい青空の下でプレーできます。
8日間 サンプル行程
1日目|日本出発
羽田・成田発、欧州主要都市を経由してマラガへ。
2日目|マラガ到着
マラガ到着。
マラガ市内泊。
3日目|マラガ観光・ソトグランデへ
午前:マラガ旧市街、ピカソ美術館などを観光。
午後:ソトグランデへ移動。
ソトグランデ泊。
4日目|Golf
レアル・クラブ・ソトグランデにてゴルフ。
ソトグランデ泊。
5日目|Golf
レアル・クラブ・バルデラマにてゴルフ。
ソトグランデ泊。
6日目|Golf・マラガへ
ラ・レセルバ・クラブにてゴルフ。
ラウンド後、マラガへ移動。
マラガ泊。
7日目|マラガ出発
マラガ空港から欧州主要都市を経由して帰国。