Base Layer
レイヤリング(重ね着)の基礎になるベースレイヤーを徹底解説!
POINT
ベースレイヤーとは直接肌に触れる肌着や下着です。
柔らかい、伸縮する、肌触りがよい、汗を吸いやすい、汗を素早く乾かすなどの機能が求められます。
ポイント1
日常生活で着る肌着は綿や絹でつくられたものが多いと思います。山では運動性のほかに吸水・撥水という性能が体を寒さや暑さから守ってくれるので、まずは素材の違いを理解しましょう。登山で着るベースレイヤーの素材で圧倒的に多いのはポリエステルを主とした化繊製です。自然素材ならウールも使われますが、肌触りは化繊の方が良いでしょう。また、運動性能を上げるため伸縮性も重要です。体へのフィット感を優先して選びましょう。
ポイント2
ベースレイヤーは寒いときは体を温め、暑いときは汗を吸収して蒸発させます。いってみれば厳しい自然から生身の体をガードする役目を持っているようなものです。保温の役目はもちろんですが、汗による気化熱は体を急激に冷やします。汗をコントロールすることは安全な登山のための技術のひとつです。
ポイント3
タイツは保温性、速乾性に優れたベースレイヤーのひとつですが、近年、よく使用されるのがスポーツタイツです。一般的なタイツの性能に加えて運動能力を上げる特性を持っています。筋肉の動きを制御して肘、膝、腰の障害を予防するとも言われています。マラソンなどのスポーツで着用する人が多いですが、登山でも強い味方になってくれます。値段は高めですが、お金に代えられない価値があるかもしれません。
TYPE
ベースレイヤー(肌着・タイツなど)には化繊、メッシュ、天然素材などの種類があり、季節やルートによって使い分けます。
大事なことはフィット感と着心地です。
ポリエステルなどの化繊製のベースレイヤーは、軽量で汗を吸湿しやすく、さらに速乾性が高いのが特徴です。比較的安価なので購入しやすいのもうれしい点です。防臭効果がある素材を使用したものが主流ですので夏場でも快適です。暑い時期は薄手、寒い時期は厚手を使用しますが、初心者は春夏秋の3シーズン着ることができるタイプがおすすめです。量販店などでも購入できますが、機能性、耐久性に優れた登山用のものを選ぶことをおすすめします。
大量に汗をかく夏場、特に標高が低い樹林帯では風通しも悪くたいへん蒸し暑くなります。そんなシーンにおすすめしたいのはメッシュのベースレイヤーです。メッシュのベースレイヤーはメーカーによって様々な呼び名がありますのが、高機能のメッシュ状のベースレイヤーと理解してください。この場合のメッシュはただ単に涼しいというだけでなく汗をすばやく吸収・発散、汗冷えを防ぎ、肌のドライ感を保つ機能を持つものです。やや高額ですが試してみる価値は大いにあります。
ウールやシルクなどの天然素材で作られたベースレイヤーは保温性のほか、防臭性や耐久性に優れています。特にウールは保温性、通気性が高く、ベースレイヤーだけでなく服装全般によく使われる素材です。デメリットは、チクチクとした着心地の悪さ、化繊に比べて乾きにくいこと、虫に食われやすいこと、重いこと、高価なことなどです。ただし、これらのデメリットを化繊と混紡することで解消した商品もあります。化繊とウール、それぞれの良さを生かした一着を探してみましょう。
コンプレッション(着圧)効果を持たせたベースレイヤーは、体に適度な圧力をかけて筋肉の動きを助けます。それにより運動効率が向上し、疲労を軽減してくれます。怪我の防止にもつながるので、特に筋力の弱い人にはおすすめアイテムです。
タイツは保温性、速乾性に優れたベースレイヤーのひとつです。特に、近年よく使用されるのがスポーツタイツです。一般的なタイツの性能に加えて運動能力を上げる特性を持っており、筋肉の動きを制御して肘、膝、腰の障害を予防するとも言われています。マラソンなどのスポーツで着用する人が多いですが、登山でも強い味方になってくれます。値段は高めですが、お金に換えられない価値があるかもしれません。