Tateyama
初級者でも標高3,000m級の山を満喫できる立山の魅力
FEATURE
立山は日本百名山、日本三霊山のひとつで、天下の名峰と称えられ古くから信仰の山としても栄えてきました。立山黒部アルペンルートの最高地点である室堂は登山・トレッキングの起点となり、神秘的な火山湖・みくりが池、高山植物やライチョウを観賞できます。主峰は雄山で山頂には立山信仰の拠点、雄山神社が鎮座します。
ポイント1
立山黒部アルペンルートの富山県側の玄関口・立山駅からケーブルカーと高原バスを乗り継いで約1時間で標高2,450mの室堂です。立山は主峰の雄山を中心とした約3,000mの山々の総称で、別山、浄土山と合わせて立山三山と呼ばれています。室堂を起点として日帰りや宿泊で様々なルートを歩くことができるので初級者からベテランまで数多くの登山者が訪れます。
ポイント2
立山は神々が宿る山として古より信仰の対象となり、富士山、白山と共に日本三霊山のひとつにも数えられます。主峰・雄山の山頂には雄山神社峰本社が鎮座し、登山安全祈願のご祈祷を受けて「立山頂上雄山神社」の赤札をザック(リュックサック・バックパック)に付けて登山を続ける登山者が多くいます。また、室堂には過去に信仰登山で利用された日本最古の山小屋が重要文化財として保存されています。
ポイント3
立山は四季折々の美しい景観が楽しめます。雪解け後の7月から8月までは室堂や登山道には夏の山の主役・高山植物が咲き乱れ、秋は紅葉の世界で彩られます。また、雪が残る5~6月は白い雪で覆われた神々しい山々を間近で観賞できます。
エリア | 信州・北アルプス |
---|---|
標高 | 雄山 3,003m |
適期 | 7~10月 |
アクセス | ■電車 電鉄富山駅より富山地方鉄道で立山駅まで約1時間 ●車 北陸道・立山ICより約35分、富山ICより約40分で立山駅 |
乗り物 | 立山駅よりケーブルカーで約7分で美女平、そこから高原バスで約50分で室堂 |
RECOMMEND
「室堂から主峰・雄山へ」
立山の魅力を短時間で凝縮するコースが室堂から雄山への登山・トレッキングルートです。標高2,450mの室堂まではケーブルカーと高原バスで楽々アクセスできます。室堂から標高3,003mの雄山まで往復3時間30分ほどの行程となり、日帰りで登山・トレッキングを楽しむことができます。途中に日本最古の山小屋の外観を見学し、一ノ越で休憩、そこからはゴロゴロした岩が集まる急登です。山頂の雄山神社で参拝したら360度の絶景を楽しみましょう。
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… 徒歩
室堂は標高2,450mで、立山連峰を一望するベストポイントです。立山黒部アルペンルートで富山県側からケーブルカーと高原バスを乗り継いで約1時間でアプローチできます。雪解けは例年7月上旬、初雪は9月下旬から10月上旬で、夏山シーズン中は立山の短い夏を満喫する登山者達であふれます。国の特別天然記念物であるライチョウや数々の高山植物観賞ができる手軽なエリアです。ホテルや売店、レストランや簡易郵便局などもあり、登山の拠点としてだけでなくリゾート地としても人気が高いエリアです。
室堂小屋は室堂にある日本最古の山小屋で歴史的建造物として国の重要文化財に指定されています。「立山室堂」と呼ばれる場合もあり、鎌倉時代に建てられ、1726年に再建されたと伝えられています。1980年代まで宿泊施設(立山室堂山荘の山小屋)として利用されてきましたが、現在は文化財として保存されています。 「立山室堂山荘」として新しい山荘が建築され営業を続けていますが、保存されている山小屋は、外観からも往時の様子をうかがい知ることができます。この山小屋の名前が「室堂」という地名の由来と言われています。
一ノ越は標高2,700mで、雄山山頂の手前1時間程の地点です。山小屋が建ち、宿泊場所や休憩場所になっています。ここまで来れば、後立山連峰や八ヶ岳、常念岳、槍ヶ岳や穂高の山々などの絶景が広がります。一ノ越からは大小の岩を歩く急斜面です。浮石(固定されていない石)に乗って転倒しないよう、登りはもちろんですが、下山時は特に気を付けましょう。また、落石は重大な事故につながるので、小さな石であっても絶対に落とさないように慎重に歩きましょう。
雄山は標高3,003mで立山連山の主峰です。最高峰・大汝山(標高3,015m)の南側に位置し、山頂からは大汝山を間近に、遠くには富士山、御嶽山、富山湾が一望できます。山頂に鎮座する雄山神社峰本社は立山信仰の中心となり、山頂でお祓いを受ける登山者達で賑わっています。峰本社神殿前に敷き詰められた玉石は、登拝者が現住地の近くにある河原から拾った石に願い事を書き、祈願成就のためここへ納めたものと言われます。峰本社神殿前で登山安全のご祈祷を受けて授与された「立山頂上雄山神社」の赤札をザック(リュックサック・バックパック)に付けて下山する登山者の姿もあります。
山々の景観だけでなく、野生動物や高山植物、星空を観賞できる
ライチョウは国の特別天然記念物に指定されている絶滅危惧種です。冬でも高山で暮らす唯一の鳥類で、氷河期からの生き残りと言われ、まさに「生きた化石」です。夏は褐色、冬は純白へと羽毛の色を変化させます。外敵から身を守るため、なかなか人前には姿を現さないですが、雨や霧の時はライチョウに出会うチャンスです。登山道だけでなく、室堂の散策コースでもよく見られます。観賞の際はライチョウにストレスを与えないように遠くから静かに観察するのがマナーです。
7~8月、立山にはタテヤマの名前がつく、「タテヤマチングルマ」「シロバナタテヤマリンドウ」「タテヤマアザミ」など多くの高山植物が咲き誇ります。室堂から高原バスに沿ってトレッキングのコースも整備されているので、初級者でも安心して歩くことができます。9月下旬から10月上旬にはナナカマドの紅葉、ミネカエデやダケカンバの黄葉や草紅葉の絶景が観賞できます。山肌を赤や黄色に彩る樹木とハイマツの緑とのコントラストによって一層美しく秋の風景を引き立てます。
立山は標高が高く、空気が澄んで、街の灯りが届きにくいことから星空観賞の適地です。星空観賞のためには立山の山小屋に宿泊しましょう。室堂周辺や一ノ越、雷鳥平には山小屋やテント場があります。おすすめは、室堂から15分ほど歩いたみくりが池です。池越しに立山を観賞できるエリアや、小高い場所から朝日や夕日に染まる山々の景観を観賞できるエリアが人気です。夜には満天の星空観賞ができ、日本最高所の秘湯で温泉入浴も楽しめます。
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