Taisetsuzan
夏は花畑、秋は日本一早い紅葉・黄葉
FEATURE
大雪山は標高2,291mの主峰・旭岳を中心に、20連峰におよぶ標高2,000m級の山々の総称です。緯度が高いため、本州の3,000m級の山と同じくらいの高山環境が広がり、豊富な高山植物、エゾナキウサギなどの希少な動植物が生息しています。標高1,700m程度で高山帯となり高山植物を観賞することができます。なだらかに広がる日本最大の高山帯は、その地理的条件や気候から日本国内では最も早く紅葉・黄葉を観賞することができます。山麓には豊富な温泉が湧き出ており、登山・トレッキングで疲れた身体を癒してくれます。
ポイント1
大雪山は「北海道の屋根」と呼ばれ広大な山塊が広がっています。最高峰は旭岳で、日本百名山であると共に、花の百名山にも選ばれ、豊富な高山植物とスケールの大きな山並みが魅力です。多くの登山コースがあり、日帰りから長期の縦走まで経験に応じてコースを選び楽しむことができます。ロープウェイを降りると、そこから姿見の池までは散策路が、そして頂上へは登山道が続きます。姿見の池周辺は、高山植物の花畑が広がるビューポイントです。6月上旬から8月中旬頃までは高山植物が咲き誇り、キバナシャクナゲ、チングルマなどの群落が見られます。
ポイント2
大雪山は高い緯度と高い標高により、日本一紅葉の早い場所として知られています。 麓は9月下旬頃に見頃をむかえますが、ロープウェイで1,600mの姿見駅まで一気に高度を上げると、そこは8月下旬頃から色づきはじめ、9月上旬から中旬にかけて見頃をむかえる天空の世界です。主な紅葉する樹木はナナカマド、ウコンウツギ、ミネカエデなどです。紅葉の時期は麓との気温差が大きいため防寒対策をしっかりしましょう。
ポイント3
大雪山には標高2,000mを超えるピークが沢山あり、登山・トレッキングルートも整備されています。広大な花畑や日本一早い紅葉で知られますが、大雪山の魅力は何と言っても壮大な山岳風景です。2,000m級の山々が作る景観は雄大で、夏でも残雪が溶けないため、雪渓の白とハイマツの緑、高山植物の美しいコントラストは圧巻です。
エリア | 北海道・東北 |
---|---|
標高 | 2,291m(旭岳) |
適期 | 6月下旬~10月初旬 |
アクセス | ■電車・バス・タクシー JR旭川駅よりシャトルバス「いで湯号」にて旭川空港経由大雪山旭岳ロープウェイ乗り場まで所要約1時間40分 (往復1日4便ずつのみ) ●車 道央自動車道旭川鷹栖ICより大雪山旭岳ロープウェイ乗り場まで所要約1時間30分 |
乗り物 | 大雪山旭岳ロープウェイ |
備考 | 百名山 |
RECOMMEND
ロープウェイ利用で北海道の最高峰・旭岳を日帰りで登るコース
大雪山は「北海道の屋根」と呼ばれ、広大な山塊が広がっています。その主峰・旭岳は標高2,291mで、北海道最高峰です。日本百名山であり、圧倒的なスケール感と、花の百名山に選ばれるほどの豊富な高山植物を観賞でき、また日本一早い紅葉観賞ができることが魅力です。紅葉は9月上旬から中旬に見頃となり、多くの登山者を魅了します。複数の登山コースがありますが、ロープウェイを利用して日帰りで旭岳に登るコースをご紹介します。
[往路]山麓駅+++(ロープウェイ)+++姿見駅…夫婦池…姿見の池…旭岳山頂
[復路]旭岳山頂…姿見の池…夫婦池…姿見駅+++(ロープウェイ)+++山麓駅
… 徒歩 +++ ロープウェイ・リフト・ゴンドラ
旭岳ロープウェイは北海道最高峰の旭岳の山麓駅(標高1,100m)から姿見駅(標高1,600m)を片道10分間で結びます。一度に100人ほど乗ることができ、車窓から見る大雪山のパノラマ絶景が鑑賞できます。一年を通して運行しているので、大雪山の四季折々の美しい絶景へと案内してくれます。日本国内で唯一森林限界(高い木が森林状態で分布する限界線)の上を運行するロープウェイです。山麓駅は旭岳温泉の終点にあり、近くには気象情報や旭岳付近の自然情報を発信するビジターセンターがあります。山麓駅のレストランでは地元の食材をふんだんに使った「旭岳野菜カレー」など豊富なメニューが揃っています。
標高約1,600mにある旭岳ロープウェイの姿見駅付近は整備された木道で、やがて地面や岩がむき出しの散策路となります。5分ほど登ると第一展望台があり、旭岳の雄大な姿を見ることができます。第一展望台を過ぎると満月沼、さらに5分ほど歩くと第二展望台と第三展望台があります。この辺りには鏡池と夫婦池を眺めることができ、第四、五展望台へと続きます。地中から水蒸気や火山ガスが激しく噴き出す様子は大迫力です。まもなく姿見の池に到着します。ここからは旭岳が池に映る景観を楽しめます。
旭岳へは、ロープウェイ駅から3時間ほどの登山道を歩いて頂上に至ります。頂上は平で広く、素晴らしい展望が楽しめます。 北海道最高地点からは、天塩岳や暑寒別岳を眺めることができます。北海道にある旭岳は緯度が高い位置にあり高山なので、天候の変化には特に注意が必要で、夏でも油断は禁物です。服装や持ち物・装備は万全に準備をしましょう。麓は暑くても山頂付近は真冬並みの気温になる場合もあります。また、山頂近辺は岩が多く、足元には十分注意して歩きましょう。天候が急変して視界が悪くなった時の道迷いのリスクも考えて行動しましょう。
大スケールの大雪山で四季折々の風景を楽しもう
大雪山の春は遅く秋は早く訪れます。7月上旬はまだ雪が多く残り、8月下旬には秋の気配が漂い、9月中旬には初雪が降ります。いわゆる登山シーズンは6月下旬から10月初旬までで、他の季節は雪に閉ざされますが、ロープウェイを使うと標高1,600m地点まで季節を問わず登ることができます。夏の高山植物、秋の紅葉、冬の霧氷や風紋など、本州ではなかなか感じられない大スケールの絶景を鑑賞できます。壮大な山岳風景の中に360度のパノラマが展開する景色は圧巻です。
はじめての登山・トレッキングには、旭岳ロープウェイ姿見駅から1周約1時間、距離約2kmの「姿見の池周遊コース」がおすすめです。鏡池や夫婦池の美しい姿と池の周りに咲く高山植物、さらに、エゾシマリスなどの野生動物に出会えることもあります。姿見の池では、水面に逆さ旭岳の絶景を眺めることができます。カムイミンタラ(アイヌ語で「神々の遊ぶ庭」)の散歩を楽しみましょう。服装、持ち物・装備をしっかり準備して出かけましょう。
大雪山の麓には、層雲峡温泉をはじめ、天人狭温泉、旭岳温泉、愛山渓温泉等、湯量豊富な温泉がたくさんあります。旭岳温泉は、大雪山の渓谷の中にあり、泉質は単純硫黄泉、リウマチ、糖尿病、高血圧などの効能があると言われています。天人峡温泉は秘湯に相応しい情緒ある温泉街です。大雪山の登山・トレッキング後にはグルメも満喫しましょう。旭岳ロープウェイの山麓駅では地元産の野菜ゴロゴロカレーが一番人気です。カツをのせたラーメンや煮込みホルモンのラーメンもボリューム満点です。
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