Hiuchigatake
尾瀬を代表する東北、北海道エリアの最高峰
FEATURE
燧ヶ岳は尾瀬ヶ原・尾瀬沼の福島県側に立ち、尾瀬ヶ原西端の至仏山と対峙する山です。東北以北の山の最高峰で、尾瀬沼東岸に立つ長蔵小屋を造った平野長蔵氏が最初の登頂者とされています。尾瀬のシンボルである燧ヶ岳からは尾瀬ヶ原と尾瀬沼の景色がお楽しみいただけます。
ポイント1
燧ヶ岳という名前のピークはなく、柴安嵓(しばやすぐら)と俎嵓(まないたぐら)の2つのピークからなる双耳峰です。その周りにはミノブチ岳、赤ナグレ岳、御池岳の3つピークがあります。最も高いピークの柴安嵓の標高は2,356mあり、東北以北で最高峰です。
ポイント2
尾瀬は活火山である燧ヶ岳の噴火活動によってできた湿原で1万年前に形成されたと言われています。福島県、新潟県、群馬県の3県にまたがって広がる尾瀬は、盆地状の湿原が広がり日本百景にも選ばれる人気の景勝地です。ほぼ全域が特別保護地区に指定されており、ミズバショウやミズゴケなど極めて多くの湿原特有の植物が育ち、貴重な植物群落となっています。
ポイント3
眼下の湿原には様々な花々が咲き乱れます。尾瀬の代名詞でもあるミズバショウや夏のニッコウキスゲだけでなく、山中では色とりどりの紅葉が楽しめ、8月下旬からは湿原一面に広がる黄金色の草紅葉と池塘が満喫できます。
エリア | 北海道・東北 |
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標高 | 2,356m(柴安嵓) |
適期 | 7~10月 |
アクセス | ●路線バス 会津高原尾瀬口駅から会津バスで約1時間30分 御池バス停下車 |
乗り物 | 会津バス |
RECOMMEND
尾瀬御池から主峰・柴安嵓へ
福島県側の登山口の尾瀬御池(みいけ)から日帰りで山頂を目指す、もっともポピュラーなコースです。登山道も整備されており、数あるコースの中でも最短で登頂することができます。尾瀬御池から小道に入り木道をしばらく行き、広沢田代・熊沢田代の池塘を通り、いくつか沢を越えてガレ場やハイマツ地帯を抜けると最初のピークの俎嵓(まないたぐら)に到着します。東北最高峰の柴安嵓(しばやすぐら)まで登り、尾瀬を代表するもう1つの百名山、至仏山や尾瀬ヶ原の景色を十分楽しんだら、来た道を戻って尾瀬御池まで下山します。
尾瀬御池…広沢田代…熊沢田代…俎嵓…燧ヶ岳・柴安嵓…俎嵓…熊沢田代…広沢田代…尾瀬御池
…徒歩
福島県側の玄関口である尾瀬御池をスタートして、最初の湿原が広沢田代です。夏のシーズンはお花を堪能しながらのトレイルを楽しむことができ、真っ直ぐ伸びる木道からは、コバイケイソウやワタスゲなどのたくさんの高山植物を満喫することが出来ます。また、眺望の良い木道からは、会津駒ヶ岳を望むこともできます。
第2の湿原である熊沢田代では、目の前に燧ヶ岳と湿原の素晴らしい景色が広がります。また、ベンチが設置された休憩ポイントとなっており、池越しに平ヶ岳や帝釈山がよく見えます。天気が良く晴れた日には青空と雲が池塘に映り込む尾瀬ならではの風景をお楽しみいただけます。
双耳峰の1つでもある俎嵓の山頂は展望が広がります。燧ヶ岳・柴安嵓が目の前にそびえ、さらには平ヶ岳などの山並みを望むことができます。また眼下には静かに佇む美しい「尾瀬沼」を望むこともできます。
尾瀬の魅力が詰まった 福島県側の玄関口「檜枝岐村」
福島県側の玄関口の檜枝岐村は、登山の疲れを癒してくれる湯量豊富な「尾瀬檜枝岐温泉」をはじめ様々な魅力があります。江戸時代より親から子、子から孫へと伝承され、春の祭りに奉納歌舞伎として檜枝岐の村人を楽しませてきた「檜枝岐歌舞伎」は、上演される舞台が国の重要有形民俗文化財に指定されており、観客席は露天で、夕闇が深まる中での鑑賞は、その昔上演された雰囲気を今なお十分に伝えてくれています。
ミニ尾瀬公園は尾瀬の季節を気軽に体験出来る公園です。水芭蕉やニッコウキスゲ、コマクサなど尾瀬や近隣の山々に咲く草花を中心に植栽しています。園内には、名曲「夏の思い出」を作詞された江間章子氏自筆の「夏の思い出詩碑」、作曲された中田喜直氏の「夏の思い出譜碑」も設けられています。燧ヶ岳や至仏山の登山に自信がない方も尾瀬を感じることができるおススメスポットです。
檜枝岐村では、山で働く男達を「山人(やもーど)」と呼び、檜枝岐の郷土料理を「山人料理」といいます。 山菜やきのこ、つなぎをまったく使わない純生そばで何枚も布を重ねて裁つように切ることから名前が付いた「裁ちそば」などがあります。山の生き物や川の生き物も使われ、中でも檜枝岐の珍味として親しまれているサンショウウオは旅館にて味わうことができます。ぜひ一度味わってみてください。