Akagiyama
首都圏から近く初心者でも楽しめる上州の名山
FEATURE
赤城山は群馬県のほぼ中央に位置し、榛名山、妙義山と共に、上毛三山のひとつで日本百名山にも選ばれている上州の名山です。赤城山は最高峰の黒檜山(くろびやま)や地蔵岳など複数の山の総称です。カルデラ湖を伴うカルデラ(火山の活動によってできた大きなくぼ地)を持つ関東有数の複成火山で、カルデラ湖には大沼、小沼などの湖や湿原があり、その周囲をミズナラやダケカンバの樹林が覆い、豊かな自然環境を形成しています。
ポイント1
赤城山は四季を通して楽しめるカルデラ湖を抱く上州の名山です。山頂からは、関東平野、南アルプス、尾瀬、日光の山々の絶景が広がります。雄大な稜線が印象的で、標高1,500メートル前後のカルデラ内は樹林帯で、気温は都心より10℃ほど低いため、涼風に吹かれながら、快適なハイキングを楽しめます。山頂付近からは周辺にある日本百名山、皇海山、男体山、武尊山、燧ヶ岳、至仏山、谷川岳などが望めます。
ポイント2
赤城山の魅力のひとつは首都圏から約100kmというアクセスの良さです。車なら関越自動車道の赤城ICから約60分、関越自動車道・前橋ICもしくは北関東自動車道・伊勢崎ICからは約70分で赤城山周辺に到着することができます。東京から日帰りで登れる日本百名山のひとつで、多くの登山者が訪れます。
ポイント3
赤城山は、百名山の中では比較的難易度の低い山です。最高峰の黒檜山を目指すルートは登山・トレッキングのレベルアップのためのトレーニングとしても最適なルートです。黒檜山登山口から山頂までは約2時間弱、下りは約1時間30分です。駒ケ岳方面へ縦走した場合でも山頂から駒ケ岳登山口までは約1時間50分と、往復ルートも縦走ルートも日帰りで歩けます。登山道は分かりやすく、初心者でも迷うルートではないですが、無理なく山頂を目指しましょう。
エリア | 関東・奥秩父・上越 |
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標高 | 1,828m(黒檜山) |
適期 | 4月下旬~11月上旬 |
アクセス | ■電車 JR前橋駅から関越交通バスを乗り継いで「あかぎ広場前」で下車。 ●車 赤城IC、伊勢崎ICから県道4号線または16号線で「あかぎ広場前」バス停前や、黒檜山登山口手前の駐車場へ。 |
備考 | 百名山 |
RECOMMEND
赤城公園から最高峰・黒檜山と駒ヶ岳を縦走する人気コース
赤城公園ビジターセンターを起点にして、赤城山の最高峰の黒檜山から外輪山の駒ヶ岳までを歩く縦走ルートをご紹介します。黒檜山はなだらかに裾野を広げる山容が美しい山です。登山道には大きな岩の転がる急登や大パノラマの展望があり、変化に富んだコースで、登りがいも十分です。黒檜山登山口からの登りは岩場混じりの樹林帯の急登なので、夏山のトレーニングにも最適ですが、注意が必要です。標高は1,800m級ですが、夏でも涼しいので防寒着は必須です。持ち物・装備もしっかり準備しましょう。
[往路]赤城公園ビジターセンター…赤城神社…黒檜山登山口…黒檜山山頂
[復路]黒檜山山頂…大ダルミ…駒ヶ岳山頂…駒ヶ岳登山口…赤城公園ビジターセンター
… 徒歩
赤城公園ビジターセンターは赤城山の動植物や地質の面から赤城山の成り立ちや現在の様子を知ることができる施設です。県道4号前橋赤城線沿いの覚満淵入口に位置し、赤城山の歴史や自然、そこで暮らす人々の生活様式などを模型や写真などで解説しています。観光案内所やトイレ、自動販売機、食堂などがあり、赤城山登山・トレッキングの拠点として利用できます。赤城山のマップも入手可能です。また、館内の無料展示施設で動植物や地質の面から、赤城山の成り立ちや現在の様子を知ることができます。
登山・トレッキングのスタート前に大沼湖畔に鎮座する赤城神社にお詣りをしましょう。黒檜山登山口と駒ケ岳登山口の中間地点にある赤城神社には赤城姫が祀られています。赤城神社の神様への女性の願い事は必ず叶えられると伝えられ、子宝や安産、縁結びなどを願う女性に人気のパワースポットです。大沼のほとりに渡された「啄木鳥(きつつき)橋」はとても風情があります。神社の後ろには赤城山の主峰・黒檜山が見えます。美しい自然に囲まれた赤城神社でパワーを授かり登山・トレッキングに備えましょう。
日本百名山の赤城山は、黒檜山、駒ケ岳、地蔵岳、荒山、鍋割山、鈴ヶ岳、長七郎山などからなる山々の総称です。その中で黒檜山(1,828m)が赤城山の最高峰です。黒檜山へは赤城山の山麓大沼湖畔の黒檜山登山口から歩き始め、樹林帯の中の急登を進むと眼下に大沼と赤城神社が見え、湖の対岸には地蔵岳が望めます。再び樹林帯を進むと黒檜山の山頂に出ます。黒檜山展望台からは、北西から北東の展望が開け、燧ケ岳、日光白根山、皇海山、男体山、谷川岳などの山並が広がります。
黒檜山から歩き始めて、長い木の階段を下ると、岩場の続く広い稜線に出ます。なだらかな登山道を進むとやがて駒ヶ岳山頂です。駒ヶ岳山頂からは小沼の展望がよく、木々の間からは大沼が見えます。駒ヶ岳を下ると快適な尾根道に入り、ここからの展望も良く、遠く富士山も見えます。さらに岩場や鉄階段を下り、駒ヶ岳登山口に到着します。これでコースを1周したことになります。最後は平坦な道を少し歩くと起点の赤城公園ビジターセンターです。
レンゲツツジ観賞とスノーシュー体験とグルメ探訪
赤城山はツツジの多い山として知られます。5月頃から開花するアカヤシオに始まり、トウゴクミツバツツジ、ヤマツツジ、シロヤシオ、ムラサキヤシオ、レンゲツツジと、7月上旬までさまざまなツツジが咲き続けます。14種類50万株のツヅジが競うように美しい花を咲かせます。特に白樺牧場のレンゲツツジ大群落は素晴らしく、その数は10万株とも言われ、高さ1~2mの木にラッパ型のオレンジ色の花が密集して咲きます。
赤城山は冬季はスノーシューによる雪山トレッキングもさかんです。スノーシューとは、かんじきに似た雪の上を歩くための履き物です。スノーシューを履けば新雪の上もサクサク歩くことができます。白銀に包まれた山々と樹氷を見ながらふわふわの新雪を踏みしめる爽快感は格別です。銀世界の赤城山では冬の魅力が満喫できます。スノーシューはレンタルもあるので、地元の観光連盟などに問い合わせましょう。
赤城山名物は数多くありますが、群馬県の郷土料理「忠治切込うどん」は特に登山・トレッキングにおすすめのグルメです。切込うどんは、群馬県のそば・うどん屋で食べることができますが、秋~冬のみ提供している店が多いので、通年提供している赤城山で是非とも食しておきましょう。材料は一般的なうどんと同じですが、塩を加えず、麺をつゆに入れる前に茹でないのが特色で、生地を切っては鍋に入れるところが名前の由来と言われています。麺は太くて柔らかく、出汁はカツオと昆布で優しく深い味です。体が温まり、エネルギーになり、消化も良いため、登山・トレッキングの前後に食べる食事としても最適です。
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