Term
登山・トレッキングでよく使われている用語
KNOWLEDGE
登山・トレッキングでよく使われる用語には、一般では使わない表現方法もあり、分かりにくいことがあります。
用具や技術などの用語と、自然現象と地形に関する用語に分けて解説します。
用語 | 読み方 | 解説 |
---|---|---|
アイゼン | 固い雪や氷った地面の上を歩くための滑り止めとして登山靴の底につけるの爪が付いた道具。軽アイゼンは4~6本の爪となります。 | |
カラビナ | 金属で作られた楕円形の輪。ロッククライミングなどで安全確保のためにロープにつないで固定します。 | |
行動時間 | こうどうじかん | 登山・トレッキングに要する時間で、歩いている時間と休憩時間を合計した時間。 |
コースタイム | マップタイムともいいます。登山地図などに示された一般的な所要時間のこと。休憩時間は含みません。 | |
ザイル | 登山用のロープのこと。安全確保や救助などで使用します。 | |
沢登り | さわのぼり | 沢や滝を登ることと、そのための技術のこと。登山スタイルのひとつです。 |
三角点 | さんかくてん | 測量のために位置の基準とする点のこと。国内では一等から四等までの等級にわかれます。この等級は三角点同士の間隔によるもので山のランクではありません。 |
山行 | さんこう | 登山・トレッキングなどで山に行くこと。 |
三点支持(三点確保) | さんてんしじ(さんてんかくほ) | 足元が悪い危険な箇所を通過する時の技術。両手、両足の4本のうち3本で体を支持しながら移動して、安全確保を行います。 |
縦走 | じゅうそう | 登山口と下山口が異なるルートを連続して歩くこと。 |
スリング | ロッククライミングなどで使用する耐久性があるロープ。長さは30~240cmで輪になっています。 | |
セルフレスキュー | 登山・トレッキング中に起きるアクシデントを防止したり、事故が発生したときにその場でできる自分自身や他人への救助技術のこと。 | |
地形図 | ちけいず | 地図記号を用いて地形を表した地図。登山・トレッキングでは国土地理院が発行する25,000分の1の地形図が一般的に使われます。 |
直登 | ちょくとう | 斜度の大きい登りのルート。距離的には短くなりますが、体への負担は大きくなります。 |
九十九折り | つづらおり | 登山道で横向きに近い方向に蛇行した道。距離は長くなりますが、斜度がゆるやかになります。 |
つぼ足 | つぼあし | 深い雪の上を歩く時にアイゼンなどの滑り止めを使わない歩き方。足を雪に踏み込んで壺状の足場をつくって歩きます。 |
デポ | デポジットを省略した用語。山小屋や休憩適地などで不要な荷物を預けて、軽装で目的地を往復すること。 | |
等高線 | とうこうせん | 地形図に引かれた高さを示す線。高低差10mごとに引かれています。 |
登攀 | とうはん、とはん | ロッククライミングなど、垂直に近い地形を登る登山のスタイル。ハーネス、カラビナ、スリングなどの登攀用の道具を使用します。 |
渡渉 | としょう | 登山・トレッキングで川を徒歩で渡ること。地形や天候で水量が変動するため専用の靴や技術が必要な場合があります。 |
トラバース | 斜面を水平に近い斜度で横切る登山道、またはそのように歩くこと。 | |
トレース | 雪山で踏み跡のあるルート。 | |
日本百名山 | にほんひゃくめいざん | 小説家の深田久弥が著した紀行文。日本の山のうち100座を選び紹介していて、北海道から九州まで広範囲に渡ります。全て登頂することを目的にする登山者も多い。 |
バーナー | ガスボンベなどの燃料に取り付けて燃焼させる調理器具。 | |
ハーネス | ロッククライミングなどで登山者の体をザイルを使って確保するために使用する道具。 | |
パッキング | ザック(リュックサック、バックパック)の中に服装や装備品を入れる技術。重さのバランスをとり、隙間を減らすことで、たくさんの荷物を収納できて歩きやすくなります。 | |
バリエーション | 登山道ではないルートで山頂などを目指すこと。またはそのためのルート。 | |
ピストン | 山頂などを往復すること。登山・トレッキングでは縦走の反対語になります。 | |
ピッケル | 雪山で滑落防止のために使用する道具。 | |
避難小屋 | ひなんごや | 無人の山小屋。シーズンによっては管理人が滞在する避難小屋もあります。無料で自由に利用できることがほとんどですが、有料の場合もあります。 |
薮漕ぎ | やぶこぎ | 笹などの薮が生い茂った登山道を歩くこと。手で薮を漕ぐような動き方になるのでこのようにいわれます。 |
ワカン | 雪山で登山靴の底につけて使用する道具で、新雪で深い雪に足が埋まらないように浮力をつけるため輪のような形状になっています。 | |
ワンダーフォーゲル | ドイツ語で「放浪する鳥」の意味で、アウトドアで心身を鍛える青年のスポーツ活動のひとつです。「ワンゲル」と略されることが多い。 |
用語 | 読み方 | 解説 |
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鞍部 | あんぶ | 稜線上で二つの峰を結んだときのへこみになる場所。コルともいいます。 |
岩場 | いわば | 岩につかまって登り下りをする箇所。 |
浮石 | うきいし | 地面に対して固定されていない石。転がりやすく踏みつけると転倒の原因になります。 |
尾根 | おね | 山頂と山頂とつなぐ部分または谷と谷をつなぐ高い部分。 |
カール | 氷河の浸食によってスプーンでえぐられたような地形になった場所。圏谷ともいいます。 | |
ガス | 山で発生する濃霧のこと。 | |
ガレ場 | がれば | 砕石で覆われた場所。崩落などによって岩があちらこちらに転がっている場所。 |
急登 | きゅうとう | 斜度が急な登りのこと。体力的な負担が大きい箇所です。 |
キレット | V字型に深く切れ込んだ地形。 | |
鎖場 | くさりば | 安全確保のための器具(鎖)が備えられている場所。主に岩場にあります。 |
クラック | 岩壁にできた狭い割れ目や裂けた部分。 | |
ケルン | 登山道や山頂に石を円錐状に積み上げた目印。道標になる場合もあります。 | |
高層湿原 | こうそうしつげん | 標高の高い場所にある湿原。高層湿原の植物には独自の生態系があります。 |
ご来光 | ごらいこう | 山頂などの高い場所から眺める朝日のこと。 |
彩雲 | さいうん | 太陽の近くを通った雲が、赤や緑など様々な色に彩られる現象。山では稀に見られます。 |
ザレ場 | ざれば | 崩壊などによって砂や小石で覆われた登山道。ガレ場よりも小さい石の場所を指します。滑りやすく転倒の危険があります。 |
残雪 | ざんせつ | 春や夏に残る雪。標高の高い場所や緯度が高い地域でよく見られます。 |
サンピラー | 厳冬期の早朝や日没時などに太陽が上下に伸びて柱状に見える現象。 | |
樹氷 | じゅひょう | 厳冬期に樹木が氷で覆われた状態になること。 |
樹林帯 | じゅりんたい | 樹木に覆われた環境の登山道。雨風の影響は受けにくいですが、景観はあまり良くなく、蒸し暑い場合があります。 |
森林限界 | しんりんげんかい | 標高が高い場所や緯度が高い地域で樹木が育たずに森林を形成できなくなる状態。ハイマツなどの低木が見られます。 |
雪渓 | せっけい | 無雪期の山で、残った雪が積もっている地帯。 |
出合 | であい | いくつかの地形が合流する地点のこと。地名になっている場合も多くあります。 |
峠 | とうげ | 登山道が尾根道と交差する地点。山越えをするルートでは一番高い場所。 |
取り付き | とりつき | 目標になる場所への歩き始めの地点。「山頂へ向かう尾根道への取り付き」などと使います。 |
乗越 | のっこし | 尾根の反対側へ乗り越える場所。「峠」との違いはその先に道がない場合があること。 |
ピーク | 山頂のこと。ピークハントとは山頂へ行くことが目的の登山。 | |
ブロッケン現象 | ぶろっけんげんしょう | 雲やガスの中に自分自身の影が虹のような光輪の中に映る現象。標高が高い場所で稀に見ることができます。 |
巻き道 | まきみち | 山頂を通らずに迂回路を通って山頂の向こう側へ出る道。 |
水場 | みずば | 水が補給できる場所。登山地図に示されていることが多いが、枯れている場合もあります。 |
木道 | もくどう | 湿原などに人工的に作られた木製の道。自然保護のために設置されることが多くなっています。 |
林道 | りんどう | 林業の作業をするためにつくられた道路。自動車が走行できる場合もあり登山道に比べてよく整備されています。 |
ルンゼ | 氷や雪で侵食された急峻な大きな岩溝のこと。 | |
3,000m峰 | さんぜんめんとーるほう | 日本国内で標高3,000mを超える山。21座あります。 |
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