Middle Layer
第2のレイヤリング(重ね着)は使い方自由自在
POINT
ミドルレイヤーとはセーターやフリースなどベースレイヤーとアウターレイヤーの中間層となる衣服です。
ポイント1
ミドルレイヤーに使われる素材はウール等の天然素材とポリエステル等の化学繊維に分かれます。それぞれに特長がありますので、メリットとデメリットを知って選びましょう。天然素材はウールが代表格で、メリットは保温性と通気性のよさ、防臭性と耐久性です。デメリットは肌触りの悪さ、重さ、値段が高いことなどです。化繊は保温性に優れるほか、速乾性が高く、軽くて安価です。ただ、ウールに比べると保温性に劣り、汗冷えをしやすいと言われています。ウールと化繊を混紡してそれぞれのよさを活かした製品もあり選択肢は多くあります。
ポイント2
ミドルレイヤーとして着用するセーターやフリースは通気性に優れるので、ちょっと肌寒い時の行動着のアウターとして活用できます。行動着とは登山・トレッキングの場合では歩いている最中に着る服装です。汗による濡れを防ぎ、急な天候の変化にも対応できるよう撥水性や速乾性があるものが望まれます。ミドルレイヤーは薄手、中厚手、厚手などの種類があるため、登山・トレッキングをするときの気温や天候によって使い分けます。
ポイント3
セーターやフリース、インサレーション(ダウン)は、部屋着にもなります。
春秋の季節や標高が高い山小屋に宿泊する際は、朝晩に冷え込むこともあるのでとても便利です。
TYPE
ミドルレイヤーをセーター、フリース、インサレーション(ダウン)に分類して選び方をご案内します。
セーターは普段着としてもよく使用されています。利点はフリース等とも共通しますが、温かいこと、軽いこと、柔らかいこと、通気性があること等です。昔の登山者が着るミドルレイヤーのイメージはウールのセーターですが、現在でも好んで着る登山者が少なくありません。着心地の良さ、フィット感、耐久性、防臭性が多くの支持を得ています。夏場でも標高の高い場所では重宝します。
化学繊維でできているフリースは登山のレイヤリング(重ね着)の考え方ではミドルレイヤーとしての役割を発揮します。アウターとして着る場合もあります。一番のメリットは保温性に通気性を兼ね備えていることでしょう。また、軽くて柔らかく、速乾性も優れていて、更に安価で色やデザインも豊富です。形状はプルオーバー型やカーディガン型等があるので、場面に応じて使いわけましょう。登山中は暑くなったり寒くなったりを繰り返すこともあるため、四季を通じて欠かせない服装のひとつです。
ダウンとは中綿の素材にダウン(羽毛)が入った防寒用の服装でミドルレイヤーとしてよく使われます。軽くコンパクトに収納できて保温性にたいへん優れます。一方で、ダウンは水に濡れるとほとんど役に立ちません。汗をかく歩行時や雨天時は水に強く通気性がある化繊の方が有効ですが、休憩時はダウンの方が保温性が高いので安心です。寒い時は軽量なダウンが便利、雨や雪の時は化繊の方が便利です。