Outer Layer
アウターレイヤーはレイヤリングの要。様々なリスクから体を守ります
POINT
アウターレイヤー(ジャケット)はレイヤリング(重ね着)の一番外側。寒さ、風、雨から身を守る第一の砦です。
ポイント1
アウターレイヤーは寒さ、風、雨、雪から体を保護します。雨用のアウターはレインウェア、寒さが厳しい冬山ではハードシェルという呼び方もしますが、ここでは主に春夏秋の3シーズンで晴天時に使用されるケースを紹介します。防寒という意味ではベースレイヤー、ミドルレイヤーにもその役割がありますが、アウターレイヤーの役割で大きいのは防風です。風速1メートルで体感温度は1度下がると言われています。山では平地より風が強く吹くことが多く、防風の役割を持つアウターレイヤーは山では欠かせないアイテムのひとつです。
ポイント2
登山の道具は大きく分けて「必ず持っていくもの」と「あると便利なもの」の2種類です。アウターレイヤーは「必ず持っていくもの」なので、なるべく軽くてかさばらないものを選びましょう。それが便利さにつながり、使う頻度も多くなります。道具は使ってこそ価値があります。
ポイント3
アウターレイヤーは主に防寒、防風用ですが、汗による蒸気を外側に放出する機能があるとより安心です。ゴアテックスに代表される素材は外からの水分をシャットアウトして、内側の水蒸気を放出する機能を持ちます。防寒、防風、防水で体を守り、透湿性を兼ね備えることでさらに快適に行動できます。
TYPE
レイヤリング(重ね着)の一番外側に着るアウターレイヤー(ジャケット)は季節、標高、行動時間に応じて使い分けます。
雪のない時期であればほとんどの場合、登山用レインウェアがその役割を果たしますが、レインウェア以外のアウターレイヤーも覚えておきましょう。
ハードシェルとはアウターレイヤーの中でも特に防寒、防風性、防水性が非常に高いアウターレイヤーで、耐久性、耐候性にも優れます。2,000~3,000m級の冬山にも対応できます。ただ、重く、容量もあるので夏や秋のシーズンに使用することはあまりありません。スキーやスノーボードなどのウインタースポーツには最適で、スノーハイキングやスノーシューハイキングにも強い味方になってくれます。
ソフトシェルはハードシェルに比べて伸縮性があり、軽くて収納性が高いアウターレイヤー(ジャケット)です。登山・トレッキングのほか、アウトドアやウインタースポーツ、マラソンなどでも活躍します。完全防水ではないので雨天時には適していません。ただし、伸縮性が高いので歩行時にも無理なく着用できて、撥水性もあるので少しの雨なら問題なく過ごせます。快適さを選ぶならソフトシェルの選択もおすすめです。
ライトシェルとは軽くてコンパクトに収納できるアウターレイヤー(ジャケット)のひとつです。夏の日帰り登山や低山では使用しないこともありますが、軽くて小さくて負担が少ないので、いざという時のためにザックに入れておきましょう。小さいものであれば大人のこぶし大に収納できるものもあります。急な天候の変化により思いのほか肌寒くなったり、風が強い時には大いに役立ちます。
レインウェアはアウターレイヤーとしても有効です。少しでも荷物を軽くしたいときはレインウェア1枚で防寒着にも防風着にもなります。また防水性と共に透湿性も兼ね備えているので汗をかく歩行時に着ても快適です。レインウェアは雨の時だけでなく天候に関わらず使用できます。
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