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西日本第2の高峰「剣山」は花の名山
FEATURE
剣山は西日本第2の高峰ですが険しい道はなく、山頂は広くゆるやかで西日本第1の高峰・石鎚山や土佐湾まで見渡せる絶景が広がります。四国にある日本百名山はこの剣山と石鎚山(愛媛県・高知県)の2つのみで、多くの登山者が集まる人気の山です。
ポイント1
四国にある日本百名山のひとつ剣山は石鎚山に次ぐ西日本第2の高峰であり、徳島県では一番高い山です。日本百名山の中では比較的歩きやすいや山であること、眺望が良いことなどから初級者からベテランまで、多くの登山者が訪れます。
ポイント2
剣山の登山道脇では、夏に黄色い可愛い花「キレンゲショウマ」を観賞することができます。キレンゲショウマの群落の大きさは剣山が日本一と言われています。キレンゲショウマが登場する宮尾登美子の小説「天涯の花」の舞台であり、「花の百名山」にも選ばれている山野草の宝庫です。
ポイント3
剣山は日帰りで歩くのが一般的ですが、山頂近くの山小屋に宿泊して、夕焼け、夜の星空観賞、朝焼けを楽しむ贅沢な過ごし方もあります。360度開けた山頂からは四国の山並みや太平洋、瀬戸内海まで眺望できます。
エリア | 中国・四国 |
---|---|
標高 | 1,955m |
適期 | 5~11月 |
アクセス | ■電車・バス・タクシー JR貞光駅→見ノ越(四国交通バス)(夏期運行)約1時間40分 JR貞光駅からタクシーで見ノ越(約1時間20分) ●車 徳島道美馬ICから国道438号を南下し、見ノ越まで約1時間40分 |
乗り物 | 剣山観光登山リフト(見ノ越駅から西島駅まで片道約15分) |
備考 | 百名山 |
RECOMMEND
「登山リフト利用で山頂から徳島県第2の高峰・次郎笈(じろうぎゅう)へ」
はじめての登山や初級者におすすめのコースをご紹介します。時間短縮と体力温存のため、西島から見ノ越までは登山リフトを利用して、山頂へ。さらに足を伸ばして徳島県第2の高峰・次郎笈まで歩きましょう。爽快な尾根歩きを楽しんだ後は、大剣神社を参拝し、日本名水百選に選ばれた剣山御神水(つるぎさんおしきみず)でちょっと一息。下山はリフトを使わずに西島へ歩きます。
[往路]見ノ越駅++(登山リフト)++西島駅…刀掛ノ松…剣山山頂ヒュッテ…剣山
[復路]剣山…次郎笈…大剣神社…剣山御神水…西島神社…見ノ越
… 徒歩 +++ ロープウェイ・リフト・ゴンドラ
剣山は標高1,955mという高峰ですが、4月下旬~11月末に運行する「剣山観光登山リフト」を利用して楽に移動することができます。見ノ越駅から西島駅まで高低差330mを15分で登り、西島駅からは複数の登山道が整備されていて、自分の体力に合ったコースを選ぶことができます。剣山観光登山リフト見ノ越駅近くの「剣神社」では毎年4月29日に剣山に春を告げる「お山開き」が開催され、シーズン中の安全を祈る神事や御神輿渡、餅投げ等が催されます。
剣山の山頂は広く開けていて、眺望も良い場所です。木道になっていて、よく整備されています。標高1,955mは徳島県で第1位、さらに西日本でも第2位の標高です。山頂近くには「剣山頂上ヒュッテ」という山小屋があり、トイレや休憩に利用できて安心です。山小屋では食事もでき、夏場なら地元の名物「半田そうめん」がサッパリしておすすめです。山頂には展望デッキがあるので絶景が楽しめます。西に西日本の最高峰・石鎚山、東には淡路島、南に土佐湾を遠望できます。
剣山の山頂から1時間ほど見晴らしの良い稜線を歩くと次郎笈という変わった名前の山に登頂できます。標高1,930mは徳島県で2番目、西日本では石鎚山、剣山、屋久島の宮之浦岳に次いで4番目に高い山です。次郎笈は剣山と変わらない高さと大きさで、2つの大きな山が対峙する山容となっています。なお、剣山は「太郎笈」とも呼ばれ、太郎・次郎の兄弟の山ともいわれています。
剣山は様々な伝説が隠されたパワースポットの山です。大剣神社は剣山の山頂から少し下った場所にあり、神社の後ろにご神体の約50mの大岩が鎮座します。神社には「天地一切の悪縁を絶ち、現生最高の良縁を結ぶ」と書かれていて、そのパワーを求めて多くの登山者がお参りに訪れます。神社から少し下ると名水百選に選ばれている「剣山御神水」が湧き出しています。ご神体の大岩の足下にある小さな社で湧き出す水は透き通るように透明で冷たい水が喉の渇きを癒やしてくれます。
歩きやすく、眺望が良い剣山の楽しみ方をご紹介します。
ヒュッテは剣山の頂上の間近にある山小屋です。西日本第2の高峰である剣山は山頂付近が開けていて、四国の山々の他、太平洋や瀬戸内海まで望めます。夕日や朝日は山小屋に泊まらないと観賞できない絶景です。また、夜は満天の星空観賞も楽しめます。標高2,000m近い標高と街の灯りが届きにくいことから、星空観賞には最適の場所です。写真撮影にもおすすめです。
宮尾登美子の小説「天涯の花」で知られるキレンゲショウマは夏の花で、見ごろは例年8月上旬です。この時期は、黄色い可愛い花「キレンゲショウマ」を観賞するため多くの登山者が訪れるのでリフトや登山道が込み合います。混雑を避けるために、早めに到着するようにしましょう。最盛期は頂上付近の山小屋や麓の宿泊施設に泊まることをおすすめします。
標高1,420mの見ノ越駅までは車やバスでアクセスし、そこから標高1,750mの西島駅までは登山リフトの利用がおすすめです。見ノ越駅から西島駅までの距離は830mで、リフトを利用すると約15分で到着します。歩くと1時間近くかかるので、時間の短縮と体力の温存ができます。