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唐松岳・からまつだけ(長野県)

色あざやかな高山植物に癒される北アルプス入門コース

FEATURE

FEATURE

唐松岳・からまつだけ(長野県)の概要

  • はじめて
  • 初級
  • 中級
  • 日帰り
  • 宿泊
  • リフト
  • ロープウェイ
  • ケーブルカー
  • ゴンドラ
  • 百名山

唐松岳は北アルプスの後立山連峰の主稜線にそびえる山で、日本三百名山や新日本百名山にも名を連ねています。山頂からは劔岳、立山連峰の堂々とした姿や五竜、鹿島槍などの後立山連峰の峰々を望むことができます。長野県側からのルートはゴンドラとリフトが利用でき、登山道も途中の八方池までは木道などの整備が進んでいるので初心者の方にも入門コースとして人気です。

ポイント1

白馬三山、劔岳・立山を眺める絶景

北アルプス北部の後立山連峰に位置する唐松岳は周囲を白馬岳、劔岳、立山などの名峰に囲まれています。また標高も2,696mと高く、そのため近くの名山だけでなく天気が良ければ遠方の山々も眺められるまさにアルプスの展望台です。また昼間だけでなく日没や日の出の時間帯の荘厳な景色も感動的です。

ポイント2

ゴンドラとリフトで楽々標高1,830mへ

人気の八方尾根ルートは麓の八方尾根スキー場からゴンドラと2本のリフトを乗りついで標高1,830mの八方池山荘まで登ることができます。ここから山頂までの標高差は約870mで、多少体力に不安があっても問題ありません。途中には危険なクサリ場やハシゴもなく、初心者でも安心して登れるルートです。

ポイント3

高山植物の花畑に癒されながら登る

多くの北アルプスの山々と同様、八方尾根も高山植物の宝庫です。リフト終点の黒菱平にはニッコウキスゲ(6月下旬~8月上旬)、八方池までの木道ではシモツケソウ(7月中旬~8月下旬)やチシマギキョウ(7月中旬~下旬)、ユキワリソウ(6月下旬~8月中旬)の群生が見られます。山頂付近の砂礫地では高山植物の女王と呼ばれるコマクサ(6月下旬~7月下旬)も見ることができます。

基礎データ

エリア 信州・北アルプス
標高 2,696m
適期 7~10月
アクセス ■電車・バス・タクシー
JR白馬駅→白馬八方バスターミナル行き(アルピコ交通)所要5分
北陸新幹線長野駅→白馬八方バスターミナル行き(アルピコ交通)所要約1時間25分
●車
長野自動車道安曇野ICから北アルプスパノラマロード(県道306号)、国道148号を通り白馬八方駐車場まで約1時間10分
上信越自動車道長野ICから国道19号、白馬長野有料道路(オリンピック道路)を通り白馬八方駐車場まで約1時間
乗り物 八方尾根ゴンドラリフト「アダム」、アルペンクワッドリフト、グラートクワッドリフト
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唐松岳・からまつだけ(長野県)のおすすめコース

「八方尾根から山頂を目指す」
長野オリンピックのアルペンスキー競技会場にもなった八方尾根スキー場を見下ろしながらゴンドラと2本のリフトを乗りついで八方池山荘まで約40分で登ります。八方池山荘からは整備された木道を歩き、途中いくつかのケルンを通り過ぎ、1時間ほどで八方池に到着すると、そこは白馬三山が水面に映りこむ絶景スポットです。ここからは本格的な登山道です。尾根道を徐々に標高を上げてダケカンバやナナカマドの樹林帯の道を歩きます。道ばたに咲く高山植物を見つけながら登っていくと、森林限界を超え稜線が近づいてきます。稜線に出ると唐松岳山荘に到着し、ここからは砂礫の道を20分ほど歩けば山頂です。夏は道端にコマクサが咲いています。山頂からは白馬三山、劔・立山、五竜岳、鹿島槍ヶ岳など北アルプス北部の山々が見渡せる360度の大展望を楽しめます。

コースの概要

[往路] 八方尾根スキー場+++兎平+++黒菱平+++八方池山荘…八方池…唐松岳頂上山荘…唐松岳
[復路] 唐松岳…唐松岳頂上山荘…八方池…八方池山荘+++黒菱平+++兎平+++八方尾根スキー場
… 徒歩  +++ ロープウェイ・リフト・ゴンドラ

八方尾根スキー場

八方尾根スキー場は1998年の長野冬季オリンピック会場にもなった日本屈指の雪質を誇るスキー場で、スキーをしたことのない人でも一度はその名前を聞いたことがあることでしょう。冬はもちろん夏の登山シーズンでもゴンドラ、リフトを運行していて、唐松岳へ登山する人や八方池へハイキングをする人たちが多く利用しています。ゴンドラ終点駅にあるうさぎ平テラスではレストランやベーカリーなどが夏の間も営業しています。中でも、軽井沢で行列ができるイタリアンレストラン「プリモ」の鉄板ピザは人気メニューです。ゴンドラ乗り場から車で約5分の場所には、日本が団体ジャンプで金メダルを取った白馬ジャンプ競技場があり、ノーマルヒルとラージヒル2つのジャンプ台が立っています。リフトとエレベーターでスタートタワーに登ることができます。

八方池

リフトの終点、八方池山荘から約1時間で八方池に到着します。標高2,060mの高原にある池の水面には白馬三山が映し出され、絶好の撮影ポイントです。池の周囲にはベンチが多く置かれ、たくさんの登山者が食事をしたり水を飲んだり、休憩しながらこの絶景を楽しんでいます。ここまで登ると北信五岳、浅間山、八ヶ岳など遠方の山々もみられるようになります。池のほとりには大蛇伝説が残る飯森神社の奥宮も鎮座しています。伝承によると八方池には昔から大蛇が住みついていて、村人に悪事をしていたので土地の有力者が八方池の畔に社殿を建ててお祓いをすると大蛇は現れなくなったという話が伝わっています。そんな伝説も信じてしまうほど八方池は神秘的な印象を感じるところです。

唐松岳頂上山荘

八方池を過ぎ樹林帯を抜け、標高2,500mを過ぎたあたりで森林限界を超えます。頭上が抜けて空が近くなったと感じる頃、登山道は稜線に出てきます。稜線へ出ると突然前方の視界が広がり、深い黒部川の谷の向こうに立山連峰と劔岳が見えてきます。その稜線上に建つのが唐松岳頂上山荘です。営業は7月中旬から10月中旬までで、1泊する場合はここが宿泊場所です。ここから山頂へは20分程度です。日帰りの場合でも山荘前に大きな荷物を置いて貴重品やカメラなど必要な装備だけ持って山頂を目指しましょう。さらに五竜岳、鹿島槍方面へ縦走するコースや、富山県側の祖母谷(ばばだに)温泉へ降り欅平へ抜けるルートへ向かう人など多くの登山者でにぎわっています。

唐松岳

唐松岳頂上山荘から山頂までの所要時間は約20分、稜線上を緩やかに登ります。アルプス登山の醍醐味である360度の展望を眺めながら稜線歩きを満喫して山頂へ。砂礫の道の両側には7月下旬ころまでコマクサが多く咲いています。山頂からは長野県側に戸隠、妙高を一望でき、北には白馬三山、南に五竜岳のどっしりとした山容を望みます。また立山連峰、劔岳、さらには能登半島や日本海まで見渡すことのできる雄大な眺望が広がります。ここまでの疲れも忘れさせてくれる絶景をたっぷり堪能できます。山頂を抜けて頂上小屋から登った反対側はすぐに下りです。こちらは難関コースで日本三大キレットの一つ不帰嶮(かえらずのけん)を超えて白馬三山へと続く縦走路です。

コースの見どころや楽しみ方

北アルプス入門のルートを楽しむ

誰でも楽しめる北アルプスの絶景

  • 絶景
時 期
7月~10月
場 所
山頂付近

唐松岳の位置は北アルプス北部の後立山連峰の中央少し北側です。西側は黒部川をはさんでちょうど劔岳や立山連峰と対峙して、北側は間近に白馬三山がそびえます。また東側には北信五岳と呼ばれる戸隠、妙高連山が、南側には五竜岳、鹿島槍ヶ岳など後立山連峰の山々を望むことができます。また天気が良ければ遠く日本海や能登半島、槍穂高連峰、八ヶ岳、さらには富士山も眺めることができます。昼間の登山だけでなく、夕方の立山連峰に沈む夕日、東から登る朝日に照らされて赤々と色づく劔岳、立山や五竜岳のモルゲンロートなども目を見張る荘厳さがあります。日程的には日帰りも可能ですが、時間ごとに表情を変える絶景を見るため、ぜひ頂上山荘に1泊されることをおすすめします。

色鮮やかな高山植物

時 期
6月下旬から8月上旬
場 所
八方池山荘から八方池

登山道の入口である八方池山荘から上部は、中部山岳国立公園のエリアとなり植生が保護されています。このうち前半部分にあたる八方池山荘から八方池までは八方尾根自然研究路として本格的な登山者でなくても気軽に山の自然を堪能できるよう木道など足元も整備されています。白馬三山や五竜岳の遠見尾根を望む歩道沿いには、多くの高山植物が咲いていて、訪れた登山者を楽しませてくれます。代表的なものでは八方池山荘から第二ケルンの間に群生しているユキワリソウ(6月下旬~8月中旬)、黒菱平に群生しているニッコウキスゲ(6月下旬~8月上旬)、コバイケイソウ(6月下旬~7月下旬)、尾根筋一帯に咲いているシモツケソウ(7月中旬~8月下旬)などがあります。

下山後の疲れを癒してくれる温泉

  • 温泉
時 期
通年
場 所
白馬村

唐松岳登山の玄関口である白馬村には多くの温泉が湧き出ています。この辺りの地形はフォッサマグナ地溝にあたり、火山活動も活発だったところです。白馬村八方温泉には天然水素を含む露天風呂が特徴の「八方の湯」、八方尾根をバックに白馬三山を眺められる露天風呂が自慢の「みみずくの湯」、源泉に一番近く、白馬大雪渓へ向かう途中にある「おびなたの湯」などがあります。白馬塩の道温泉「倉下の湯」は塩分を多く含むお湯が特徴で、舐めると独特の塩辛い味がします。いずれも下山後日帰り入浴が可能なので、登山で疲れた体をゆっくり癒すことができます。またJR白馬駅前には無料の足湯もあります。ゆっくり入浴する時間がない場合でも、電車を待つ間少しだけ足湯を楽しむこともできます。

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