Shibutsusan
尾瀬ヶ原を挟んで燧ヶ岳と対峙する尾瀬のシンボル
FEATURE
燧ヶ岳とともに尾瀬のシンボル的な存在の至仏山は、オゼソウやホソバヒナウスユキソウなど貴重な高山植物に恵まれ、花の百名山としても知られています。また、日本海と太平洋に水を分ける分水嶺になり、利根川水源の山々と尾瀬の展望所になっています。
ポイント1
360度開けた山頂から大展望が広がり、燧ヶ岳、会津駒ヶ岳、平ヶ岳、谷川岳、浅間山、武尊山、赤城山、日光白根山、男体山など日本百名山の数々を見渡すことができ、条件が良ければ富士山を望むこともできます。また眼下に広がる尾瀬ヶ原も一望できます。
ポイント2
至仏山は花の名山として知られ、夏にはホソバヒナウスユキソウやオゼソウ、ジョウシュウアズマギクなどの希少種を見ることができます。高山植物保護のため残雪期には登山道閉鎖期間が設けられており、登山が可能になるのは7月1日前後の山開き以降となるため注意が必要です。
ポイント3
山体が蛇紋岩でできているため、特殊な蛇紋岩植物と呼ばれる植物群が生育することで植物ファンに知られています。日本百名山では、同様の蛇紋岩植物が多い花の山として、岩手県の早池峰山などがあります。蛇紋岩は崩壊しやすく、大変滑りやすいため登山をする際は注意が必要です。
エリア | 北関東・秩父・南関東 |
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標高 | 2,228m |
適期 | 7~10月 |
アクセス | ●路線バス JR上越新幹線上毛高原駅より、関越交通バス。戸倉にて乗り換えて「鳩待峠休憩所前」バス停下車 |
乗り物 | シャトルバス |
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鳩待峠から小至仏山を通り山頂へ
鳩待峠から入り小至仏山から至仏山へと至るコースです。至仏山登頂の最短ルートで最もオーソドックスなコースです。鳩待峠から明るいブナ林を登り始めると、オヤマ沢田代までは樹林帯で歩きやすい登山道が続きます。遠くに尾瀬ヶ原が見え始める頃には周りも針葉樹が多くなり、小至仏山付近から山頂までは岩稜の間で高山植物が可憐に咲き乱れます。初夏の頃には尾瀬で発見され名前が付けられたオゼソウなども多く見られます。山頂までの大きな岩は蛇紋岩で、大変滑りやすいため注意が必要です。山頂で景色を楽しんだら来た道を下山します。
鳩待峠…原見岩…小至仏山…至仏山…小至仏山…原見岩…鳩待峠
…徒歩
鳩待峠は尾瀬散策の出発地として一番利用されている玄関口で、山小屋や休憩所、シャトルバス乗り場、駐車場などがあり、尾瀬散策や至仏山登山の拠点となっています。鳩待峠は冬に「きこり」や「炭焼き」のために尾瀬に入った奥利根地方の村人たちを、やがて里に春が来て、農作業ができる季節となり峠で鳩がポーポーと鳴き始めるまで山から戻ってくるのを心待ちにしていたことから鳩を待つ(鳴く)峠、「鳩待峠」と呼ばれるようになったといわれています。
ブナ林を抜けると一気に展望が開けるポイントが原見岩です。名前の通りここからは眼下に尾瀬ヶ原を一望することができます。また、燧ヶ岳を眺めることもできルート上で最初に展望をお楽しみいただける場所です。
至仏山の南に連なるピークで、稜線からは尾瀬ヶ原と燧ヶ岳を眺望できます。山頂直下にはオヤマ沢田代と呼ばれる湿原が広がっており、高山植物も豊富で中でもジョウシュウアズマギクは尾瀬ヶ原には生育せず、蛇紋岩地質の稜線でしか見ることのできない貴重な花です。
四季を通じた雄大な自然 尾瀬
尾瀬ヶ原に咲くミズバショウと残雪の至仏山は絵になる風景です。例年、尾瀬ヶ原のミズバショウは、5月中旬頃開花し、6月上旬頃に見ごろを迎えます。ミズバショウが終わりを迎えると、6月中旬〜7月上旬にかけてのワタスゲ、7月上旬〜下旬にかけて湿原を埋め尽くす鮮やかなニッコウキスゲが彩りを添えます。
山の鼻は尾瀬ヶ原の西端に位置しており、山の鼻小屋、国民宿舎尾瀬ロッジ、至仏山荘、山の鼻キャンプ場、ビジターセンターといくつもの施設が集まっている尾瀬ヶ原の大きな拠点の一つです。至仏山の山の鼻コースは植生保護と安全面の観点から下り禁止となっており、至仏山の周回コースを登る際は鳩待峠から山の鼻へ進み山頂を目指し下山は小至仏山経由で鳩待峠を目指すルートとなります。
周囲を2000m級の山々に囲まれた標高1400mの湿原「尾瀬ヶ原」。尾瀬ヶ原の紅葉は草紅葉と呼ばれ、9月中旬から10月初めにかけて草原が金色に色づきます。9月下旬頃から、広葉樹が赤や黄色に色づき、緑の針葉樹との美しいコントラストを見せます。尾瀬一帯は原始林に囲まれた日本最大級の高層湿原で、特別記念物、特別保護地区に指定され、至仏山の山岳美や、高層湿原に咲く高山植物など、多くの自然美が堪能できます。
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