Ontakesan
古くから山岳信仰の対象の山として信者の畏敬を集めてきた巨峰
FEATURE
御嶽山は標高3,000mを超える山としては、日本国内で最も西に位置する山。神聖な信仰の山であるとともに木曽を代表する山として親しまれ、東海地方特に尾張地方ではほとんどの場所からその大きな山容を望めることから、「木曽のおんたけさん」として郷土富士のように親しまれています。日本百名山、新日本百名山、花の百名山、ぎふ百山のひとつに選定されています。
ポイント1
御嶽山は山岳信仰の山であり、通常は富士山、白山、立山で日本三霊山と言われているが、このうちの白山又は立山を御嶽山と入れ替えて三霊山とする説もあります。教派神道の一つ御嶽教の信仰の対象とされており、御嶽山の登拝は講者ごとに先達(せんだつ)に導かれて集団で登拝されることが多く、行者と信者が一緒にその聖地を巡礼します。
ポイント2
常に水があるのは、夏でも雪渓が残り日本で最も高いところ (2,905 m) にある二ノ池と、御嶽山で最大の池で池畔には荒神と白龍王初春姫大神などの神々が祀られ、湖水は信者の御神水とされ、王滝村御嶽神社里宮御神水とともに「信州の名水・秘水」の一つに選定されている三ノ池の二つです。一ノ池は涸れていることが多く、四ノ池は高層湿原になっていて高山植物の群生地であり、五ノ池は残雪期と降水後のみ水があります。
ポイント3
地形が急峻で高低差が大きいこと、独立峰で山体が大きいこと、豊かな森林を育んでいて水が涸れることがないことなどが御嶽山を源とする河川には滝が多い成因となっています。人が近づきにくいところにあるものが多いですが、黒沢口から油木尾根の遊歩道沿いにある百間滝、濁河温泉付近の仙人滝・緋の滝、日本の滝百選に選ばれた根尾の滝など、比較的簡単に目にすることができる滝もいくつかあります。
エリア | 八ヶ岳・中央アルプス・南アルプス |
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標高 | 3,067m(剣ヶ峰) |
適期 | 7~10月 |
アクセス | ●電車・バス JR木曽福島駅より「おんたけ交通バス」にて鹿瀬駅(山麓駅)まで所要時間約60分 |
乗り物 | 御岳ロープウェイ |
備考 | 季節運行のためバス運行日・ロープウェイ営業日要確認 |
RECOMMEND
ロープウェイ利用で登る初級者向けコース
御岳ロープウェイの飯森高原駅(標高2,150m)でゴンドラを降りると木のチップが敷き詰められた遊歩道を登ります。10分ほどで七合目覚明行場山荘です。深いオオシラビソの針葉樹林帯を抜けるとダケカンバやナナカマドなどが混じる広葉樹林帯となり、行場山荘から一時間ほど登ると八合目女人堂です。女人堂を過ぎ大きな岩がごろごろした登山道を登れば石室山荘に到着します。覚明堂の上にある霊神場で覚明行者が祀られています。覚明行者像の建てられている場所から岩尾根を回り込み稜線に上がる直前でニノ池分岐があります。ここを上がると山頂が見えます。素晴らしい山岳展望が開ける剣ヶ峰の山頂からは360度の展望が開け、北アルプス、南アルプス、中央アルプス、白山など本州中部の高山を望むことができます。下山は来た道を戻り、ロープウェイに乗車します。注:2022年5月現在、御嶽山は噴火警戒レベル2となっており、入山エリアが規制されています。事前に通行できる登山道を確認の上、細心の注意を払ってお出かけください。
鹿ノ瀬駅 +++<ロープウェイ>+++ 飯森高原駅 … 行場山荘(7合目) … 女人堂(8合目) … 石室山荘(9合目) … 剣ヶ峰 …<往路下山> … 飯森高原駅 +++<ロープウェイ>+++ 鹿ノ瀬駅
…徒歩
御岳ロープウェイ山頂駅より徒歩7分、木曽御嶽山の七合目、標高2,180mに建つ森の中の山荘です。御嶽山を開いた覚明霊神をお祀りしている覚明社があります。御嶽信仰の行場であり、お参りの地です。名物のちからもちやぜんざいなどもあり、御来光を見ることも出来ます。
御嶽山女人堂は、木曽御嶽山の八合目、標高2,470m、黒沢口登山道途中にある山小屋です。 御嶽の山小屋の中で最も歴史が古く、明治初年から山小屋として営業しています。それまでは非難小屋や修験者のおこもり堂として存在していました。八合目金剛童子より先は神の聖域とされ女人は登山を許されず、頂上を目指した男性達の帰りを小屋で待っていました。登山が許されなかった女人達が参拝した御堂であることから 「女人堂」 と名づけられています。 中央アルプスの主峰、木曽駒ケ岳や乗鞍岳・槍ヶ岳・穂高連峰などの山々や、朝のご来光、雲海も天気が良ければ小屋の前からご覧いただけます。
黒沢口の九合目、標高2,820mに建つ雲上の山小屋です。満天の星や神秘的なご来光を見ることができます。また、石室山荘の前には時おり雷鳥が愛らしい姿をみせてくれます。全国的に生息数が激減していますが、木曽御嶽山では何ヶ所かで出会うことができます。秋には、好物のクロマメノキの実をついばむ姿も見られます。
高山植物や紅葉、そして展望など様々な絶景を楽しめる山
御嶽山は高山植物が豊富で、ミヤマダイコンソウやイワツメクなどを目にすることができます。また、飛騨頂上から高天原への沿道沿いや四ノ池近くにはコマクサの群生地も存在し、可憐に咲き誇る姿を楽しむことができます。
御岳ロープウェイを降りて約1時間30分の八合目まで登ると、一気に視界が開けます。八合目の紅葉は色合いが見事で、寒暖差が大きいため、「ナナカマド」の赤や「ダケカンバ」の黄色などがとても鮮やかに色づきます。見上げる紅葉だけでなく、九合目付近まで登り見下ろす紅葉もまた格別です。
独立峰の御嶽山は山頂からの展望も抜群で、東に八ヶ岳、中央アルプス、南アルプス、富士山、南に小秀山などの阿寺山地、濃尾平野、西に白山などの両白山地、北にニノ池、乗鞍岳などの北アルプスを望むことができます。3,000m峰からの大パノラマをお楽しみいただけます。
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