Yatsugatake

八ヶ岳・やつがたけ(長野県)

登山初級者におすすめ。なだらかな山容の北八ヶ岳へ登ります。

FEATURE

FEATURE

八ヶ岳・やつがたけ(長野県)の概要

  • はじめて
  • 初級
  • 中級
  • 日帰り
  • 宿泊
  • リフト
  • ロープウェイ
  • ケーブルカー
  • ゴンドラ
  • 百名山

八ヶ岳は長野県と山梨県の県境にそびえる山の総称で、夏沢峠を境に、主峰・赤岳を中心にアルペン的な登山が楽しめる南八ヶ岳と苔むした原生林の静かな森が広がる北八ヶ岳に分かれます。関東地方や中部地方からのアクセスもよく、八ヶ岳連峰の最高峰で主峰の赤岳は日本百名山、北八ヶ岳の最高峰・天狗岳は日本二百名山、縞枯山は花の百名山であり、年間を通して多くの登山者でにぎわうエリアです。

ポイント1

八ヶ岳は初心者でも登山しやすい

標高2,500m以上の山々が多く連なる八ヶ岳連峰ですが、登山口へのアプローチがしやすく、稜線までの長い尾根歩きも少ないため初心者でも登りやすい山です。また随所に山小屋があるため、万が一体調不良や怪我をしてしまった時も安心です。高速道路や鉄道などのアクセスも良く、首都圏からは日帰りでも楽しめる山として多くの登山者が訪れています。

ポイント2

日本の山々が四方を囲む展望台

八ヶ岳は長野県と山梨県の県境付近にそびえています。四方を名だたる山々に囲まれ、360度の展望が楽しめます。南側は中央アルプスと南アルプス連峰、さらに富士山が見え、西側には霧ヶ峰、美ヶ原の中信高原の山々とその向こうに北アルプスも見ることができます。北側は佐久平を挟んで浅間山、四阿山などの上信越の山、東側は甲武信岳をはじめとした奥秩父の山々を見ることができます。

ポイント3

原生林の森と岩稜帯、八ヶ岳の2つの顔

夏沢峠から北の北八ヶ岳のエリアはコメツガやシラビソなどの原生林がうっそうとした森を作り、多くの苔が自生しているルートをのんびりと歩くことができます。反対側の南八ヶ岳は荒々しい爆裂火口が残る硫黄岳から横岳、主峰の赤岳に至るルートは鎖やハシゴも多く厳しい岩稜コースが続きます。八ヶ岳は初心者から上級者まで楽しめるルートが多い山です。

基礎データ

エリア 八ヶ岳・中央アルプス・南アルプス
標高 2,646m(西天狗岳)
適期 6月~10月
アクセス ■電車・バス・タクシー
JR中央本線茅野駅→渋の湯(諏訪バス)約55分 バスは特定日の運行のため事前に確認が必要です
●車
中央自動車道諏訪南IC→渋の湯 約40分 中央自動車道諏訪IC→渋の湯 約35分
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八ヶ岳・やつがたけ(長野県)のおすすめコース

渋の湯からパノラマコースを登り天狗岳を目指す
奥蓼科温泉郷の渋の湯からスタートします。渋の湯の入山口から1時間ほど樹林の中を登ると八方台の分岐に到着します。広くなっているので休憩スポットとしておすすめです。ここから尾根を登り1時間30分程度で黒百合平に到着します。ここには通年営業の山小屋黒百合ヒュッテがあります。飲み物の購入や食事もできますので一休みしましょう。黒百合ヒュッテからは稜線を歩き1時間30分ほどで東天狗岳山頂に到着します。少し鞍部へ降りて再び登り返すとルート上の最高地点西天狗岳へ出ます。東天狗岳の山頂よりも広めの西天狗岳で休憩するのがおすすめです。山頂からは、蓼科山や赤岳、硫黄岳などの大パノラマを望むことができます。西天狗岳からは西尾根と呼ばれるルートを唐沢鉱泉に向かって下山します。途中の枯尾の峰分岐からは急な下りになりますので足元に注意しながら下山しましょう。

コースの概要

[往路] 渋の湯…八方台…黒百合ヒュッテ…東天狗岳…西天狗岳
[復路] 西天狗岳…枯尾の分岐…唐沢鉱泉…渋の湯
… 徒歩 

天狗岳登山口の秘湯「渋御殿湯」

奥蓼科温泉郷の一番奥にある渋の湯は昔から武田信玄の隠し湯として知られています。一軒宿の「渋御殿湯」は日帰り入浴もできますが登山の前か後に1泊すれば行程が非常に楽になります。お風呂は東の湯と西の湯の2か所ありますが総檜ぶろの東の湯は宿泊者専用です。昭和28年に新しく掘られた「渋長寿湯」はブクブクと泡立ちのする特殊噴泉です。日帰り入浴の受付は午前10時から午後3時までです。午後3時以降は宿泊者の利用時間帯なので、日帰りの場合は早めに下山して遅くとも2時半ごろまでに受付をする必要がありますのでご注意ください。

音楽会の開かれる山小屋「黒百合ヒュッテ」

八ヶ岳主稜線の中山峠からすぐのところに建つのが黒百合ヒュッテです。昭和31年に創業された老舗の山小屋で、初代の管理人は女性でした。黒百合ヒュッテといえば山小屋ができてからずっと行われているこだわりの「山の音楽会」で知られています。ヘリコプターで運ばれた山小屋のピアノも見どころのひとつです。夏山のシーズンは毎月ジャズやフルートなどのミニコンサートが行われ、これを楽しみに来る登山者も多くいます。八ヶ岳連峰の澄んだ空気と満天の星空の下、暖かな山小屋の中で聞く一流の演奏家による音楽の調べは登山の疲れを快く癒してくれます。

八ヶ岳の展望台天狗岳山頂

天狗岳は稜線上にある東天狗岳と少し離れて西尾根上にある西天狗岳の双耳峰で形成される山です。一般的に日本百名山の八ヶ岳は最高峰の赤岳を指す場合がほとんどですが、天狗岳は日本二百名山にリストアップされています。標高は6mだけ西天狗岳の方が高く、山頂のシンボルとなる三角点も西天狗岳の頂上にあります。山頂からの眺めはどちらも開けていて、八ヶ岳連峰の全容が見渡せます。東天狗岳からは硫黄岳の東側に開いた爆裂火口壁もはっきり見ることができます。天狗岳は人気のあるルートなので、山頂では多くの登山者が写真を撮ったり食事をしたりして混みあいますが、時間と体力に余裕があればすぐ隣の根石岳まで往復するのもおすすめです。東天狗岳から少し離れるだけで静かな山頂の雰囲気を味わえます。天狗岳から根石岳へは往復で1時間程度です。

唐沢鉱泉はヒカリゴケの群生地

下山ルートの途中にある唐沢鉱泉の建物のすぐ裏には、ヒカリゴケの群生地があります。ヒカリゴケは環境省のレッドリストに準絶滅危惧種として掲載されている貴重な植物です。急な斜面に点在する岩陰をのぞき込むと、暗がりに浮かぶように緑色のコケが輝いているのが見えます。北八ケ岳一帯は、コケに覆われた原生林が広がり、多くの種類のコケが確認されています。ヒカリゴケも所々に生息していますが、まとまって見られるのは珍しく必見です。唐沢鉱泉は日帰りの入浴もできる施設があり、近くには無料の駐車場もあるため、こちらを出発地にして登山する方も多くいます。

コースの見どころや楽しみ方

初心者からベテランまで楽しめる八ヶ岳の魅力

人気の山小屋グルメが目白押し

  • 山小屋
  • グルメ
時 期
通年
場 所
八ヶ岳全域

八ヶ岳は登山初心者やはじめての方も多く訪れます。はじめて宿泊登山をする方には山小屋の印象はとても重要です。八ヶ岳エリアは食事にも凝った山小屋が多く営業しています。根石岳や硫黄岳への中継基地になる「オーレン小屋」の夕食は「馬肉のすき焼き」「馬肉のしゃぶしゃぶ」と自家農園の無農薬野菜をたっぷり使った料理が自慢です。赤岳へのルート途中にある「赤岳鉱泉小屋」では夕食メニューは日替わりで、ステーキの日や、シチューや豚しゃぶの日があります。また、宿泊しなくても楽しめる山グルメのおすすめは北八ヶ岳の「高見石小屋」の揚げパンです。1皿400円できなこ、ココア、抹茶、チーズ、黒ゴマの5種類の味から2つ選べます。いずれも八ヶ岳の主要ルート上にあるので、是非宿泊や立ち寄りをしてみましょう。

苔の聖地と呼ばれる北八ヶ岳の森

  • 樹木
時 期
5月~10月
場 所
北八ヶ岳

北八ヶ岳のエリアの中でも白駒池と麦草峠周辺は原生林が多く、コメツガ、トウヒ、シラビソなどが生い茂る森は昼間でも薄暗くとても神秘的な雰囲気です。まずは麦草峠から丸山へ森の中を登っていきます。森の中は苔が美しく、幻想的な森を楽しみながら歩いていきましょう。丸山から高見石小屋で小休止して名物の揚げパンを堪能し白駒池へ降りていきます。白駒池周辺は歩きやすい木道が整備されており、全体で2時間30分くらいの散策ルートです。また麦草峠から15分くらいのところにある地獄谷も知る人ぞ知る苔の名所です。地獄谷は深さ25~35mほどのすり鉢状のくぼ地で、火口の跡です。くぼ地の底へ降りていくと大きな岩に多くの苔がへばりつき、一面緑の絨毯のような光景が見られます。火口の底は夏でも氷塊が見られることがあり、ひんやりとした冷気を感じます。

雪山入門スノーシューで歩く北八ヶ岳

  • スノーシュー
時 期
12月~3月
場 所
北横岳

冬の北八ヶ岳は荒れた天気の日が多い北アルプスと異なり、比較的天候が安定して晴れる日が多いのが特徴です。晴れた日は八ヶ岳ブルーと呼ばれる深い青空が一面に広がり爽快で、北八ヶ岳は雪山入門にはうってつけのエリアです。北八ヶ岳ロープウェイで標高1,771mの山麓駅から2,237mの坪庭(つぼにわ)駅まで7分間で登ることができます。坪庭からはスノーシューをはいて1時間20分ほど登れば北横岳の山頂に到着です。蓼科山が目の前に迫り、遠くに浅間山を望むことができます。時間があれば縞枯山、茶臼山を越えて麦草峠まで片道2時間のトレイルコースもおすすめです。途中には通年営業の縞枯山荘や麦草ヒュッテもあり、小休止や温かい飲み物を購入することもできます。時間がなければ坪庭周辺の散策だけでも十分楽しめます。スノーシューはレンタルもできるので、雪山デビューにチャレンジしてみるのもおすすめです。

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