Advance
ロングルートや難路に挑む上級者の世界
FEATURE
上級者とは、登山・トレッキングの経験が非常に豊富で、登山・トレッキングに必要な持ち物・装備を季節やルートにより使い分け、体力、技術とも充実しているレベルの方です。
ステップ1
上級者であれば登山・トレッキングのパーティーにおいてリーダーになることができます。難路が続くルートや冬山などを歩く場合があるため、メンバーを選ぶ際は各自の力量を正確に把握する必要があります。メンバーの力を見極める能力も求められますが、難易度の高いルートをチャレンジする達成感を共有することができます。
ステップ2
果てしなく長いルートや難路が続くコースを歩くための準備にはトレーニングも含まれます。長い準備期間も必要となるので、計画は早期に行う必要があります。
ステップ3
上級者の選ぶ目的地は季節を問いませんが、その分入念な準備が必要です。特に冬山登山の場合は装備品も多くなります。一方で、冬山の絶景は登山・トレッキングの最大の醍醐味と思う人も多く、雪で覆われた山々は山屋(登山の愛好家)を魅了する世界です。
POINT
上級者は自分自身の力量を客観的に把握すると共に他のメンバーの力も見極めることが必要です。
注意点1
上級者は自分自身の体力や技術を正確に評価できますが、一緒に行動するメンバーの力量も判断しなければなりません。リーダーとしてパーティーをまとめる場合もあるため、登山・トレッキングだけでなくグループ編成の能力も必要です。
注意点2
上級者は自分が中心となって計画を立てることが多くあります。そのため一定の責任を持つことにもなるため、さらに入念な計画と準備が必要です。
注意点3
季節を問わず目的地を選ぶことができるため、服装や持ち物・装備も多種多様となります。冬季はアイゼンやワカン、スノーシュー、ストック(トレッキングポール)、ピッケルなどが必要となる場合があります。また、グループで登山する場合は共同装備(テントや自炊用具、安全装備など)の振り分けも必要です。基本の持ち物・装備をベースに準備しましょう。
RECOMMEND
上級者向けの山は厳しい高低差と長い距離、さらに危険個所が多いルートです。
おすすめの山1
穂高岳は北アルプス南部にある穂高連峰の3,000m級の山々の総称です。最高峰は奥穂高岳(3,190m)で日本第三位の高峰です。上高地からアクセスする場合、涸沢で1泊してから、奥穂高岳直下の山小屋で泊まるゆとりのある行程がおすすめです。鎖場や岩場が続く箇所もあり、山頂近くは高度感があって緊張を強いられますが、北アルプスの大絶景が待っています。
おすすめの山2
赤石岳(3,121m)は南アルプス南部の3,000m級の峰々が連なる地帯に位置し、荒川岳など、いくつもの高峰を越えて周回することができます。一般的には椹島を起点にしたルートで歩くと3日間の行程となります。高低差は1,400mを超えますが高低差より激しく続くアップダウンで強靭な体力が必要です。その分、達成感は抜群で、山の魅力を満喫することができるでしょう。
おすすめの山3
幌尻岳(ぽろしりだけ)は標高2,052mで日本百名山の中でも最難関とも言われる山です。危険個所が多い訳でないですが、沢沿いを歩くルートがメインのため、天候によっては撤退を余儀なくされます。行程も長いため、途中の山小屋に宿泊して山頂を目指すと3日間の行程となります。山小屋は食事や寝具の提供がありません。沢歩きのための沢靴や自炊道具、食料、寝袋などの大荷物となります。山頂付近からは北海道の山らしい雄大な景観が楽しめます。