Murodo Midagahara
高山植物や紅葉をじっくり楽しめるハイカーの楽園
FEATURE
室堂は北アルプス北部の立山連峰にあり、室堂ターミナル周辺一帯をいいます。立山黒部アルペンルートのコース上にあり、立山のハイキングや登山・トレッキング、観光の拠点となっています。弥陀ヶ原は室堂より南西に約3.5km離れた場所で、室堂より標高が600m低くなっています。遊歩道が整備されところどころに展望台があります。
ポイント1
立山黒部アルペンルートの富山県側の玄関口・立山駅からケーブルカーと高原バスを乗り継いで約1時間で標高2,450mの室堂です。3,000m級の山々と夏の高山植物、秋の紅葉の絶景を手軽に観賞できる日本有数の山岳リゾート地です。アクセスのしやすさと共に、宿泊、売店、レストラン、温泉など観光施設も充実しています。遊歩道もよく整備されており、はじめてのハイキングにもおすすめのエリアです。
ポイント2
室堂・弥陀ヶ原のルートは遊歩道を2時間ほどで歩くことができます。ミクリガ池など、途中で寄り道をしながらゆっくり歩いても半日の歩程ですがせっかくなら宿泊して早朝や夜の立山の景観も楽しみましょう。昼間は夏の高山植物、秋の紅葉を観賞、朝や夕方は周辺の山々を眺め、夜は満天の星空を観賞すれば、一日中楽しめます。また、室堂一帯では特別天然記念物のライチョウを見ることができます。たっぷり時間をとって立山の魅力を感じてみましょう。
ポイント3
室堂から弥陀ヶ原には多くの宿泊施設があります。山岳リゾートホテルから旅館、山小屋などが点在しており、過ごし方によって施設を選ぶことができます。また、室堂ターミナルから歩いて1時間ほどの場所には大きなキャンプ場があります。歩く距離も短く、高低差も少ないルートで日本屈指の山岳リゾート地のキャンプ場で過ごすこともできます。
エリア | 中部 |
---|---|
ジャンル | 日帰り、宿泊 |
レベル | はじめて、初級、中級、 |
歩行時間 | 約3時間30分 |
歩行距離 | 約9.5km |
アクセス | ■電車・バス 電鉄富山駅より富山地方鉄道で立山駅まで約1時間 ■車 北陸道・立山ICより約35分、富山ICより約40分で立山駅 |
乗り物 | 立山駅よりケーブルカーで美女平まで約7分、美女平より高原バスで室堂まで約50分 |
RECOMMEND
立山観光や登山・トレッキングの拠点となる室堂ターミナルから弥陀ヶ原まで歩くコースをご紹介します。室堂からはなだらかな約600mの下り、弥陀ヶ原で約120mの登り下りというはじめてのハイキングから中級者まで楽しめるルートです。よく整備された遊歩道ですが、標高2,000mを超える高山なので、季節に適した服装と持ち物・装備で歩きましょう。
室堂ターミナル…ミクリガ池…天狗平…弥陀ヶ原…展望台…弥陀ヶ原バス停
室堂は標高2,450mで、立山連峰を一望するベストポイントです。立山黒部アルペンルートで富山県側からケーブルカーと高原バスを乗り継いで約1時間でアプローチできます。雪解けは例年7月上旬、初雪は9月下旬から10月上旬で、夏山シーズン中は立山の短い夏を満喫するハイカーや観光客が多く訪れます。国の特別天然記念物であるライチョウや数々の高山植物観賞ができ、ホテルや売店、レストランや簡易郵便局などもあり、ハイキングの拠点としてだけでなくリゾート地としても人気が高いエリアです。
室堂ターミナルを出発したら、舗装された遊歩道を10分ほど歩いてミクリガ池を訪ねてみましょう。ミクリガ池とは約1万年前にできた火山湖で、周囲約630m、水深は約15mの美しい青い池です。畔には「みくりが池温泉」という山小屋があります。喫茶店もあるので、立山の湧水を使った挽きたてコーヒーを味わってみましょう。ミクリガ池は6月頃までは雪で覆われますが、7月から10月は正面の立山連峰が湖面に映る絶景を楽しめます。ミクリガ池から地獄谷方面は通行止めのため、東側のミドリガ池を経由して周回して室堂に戻りましょう。
室堂から遊歩道を約50分歩くと天狗平です。天狗平は溶岩台地の高原で、高山植物の宝庫として知られています。花の中でも特にチングルマが多く見られ、遊歩道は「チングルマロード」と呼ばれています。立山の高峰を背景にチングルマの群落が広がる様子は写真撮影をする方にも人気の絶景です。チングルマの最盛期は7月中旬から8月上旬ですが、花が散った後は花柱が伸びて放射状に広がり風車のような姿に変わります。秋のチングルマの群落も絶景のひとつです。
弥陀ヶ原はラムサール条約にも登録された貴重な湿原です。高層湿原に見られる池塘という小さな池が点在し、「ガキ(餓鬼)の田」と呼ばれる独特の景観をつくりだしています。幾多の高山植物が咲き乱れ、秋には紅葉が広がります。弥陀ヶ原からはちょっと足を伸ばして立山カルデラ展望台に登りましょう。高低差約120mの展望台からは立山カルデラの雄大な眺めを満喫できます。弥陀ヶ原のバス停からは高原バスで室堂ターミナルや美女平に行くことができます。弥陀ヶ原にはホテル・旅館もあるので、宿泊して、夕焼けや朝焼け、雲海を観賞するのもおすすめです。
登山・トレッキングとはひと味違う立山の過ごし方
ハイキングは登山・トレッキングに比べて装備も少なく、身軽に歩けます。また、時間にもゆとりがあるので、高山植物や紅葉などをじっくり観賞することができます。登山・トレッキングをする体力がない方でも立山を満喫することができます。室堂、天狗平、弥陀ヶ原などは高山植物の宝庫で、7月から8月まで様々な種類の花を観賞することができます。立山の秋は少し早く9月下旬から紅葉が色づき始め10月上旬から中旬にピークを迎えます。立山は日帰りでも楽しめますが、宿泊施設が多くあるので、時間にゆとりがあれば宿泊して朝から夜の立山の絶景を楽しみましょう。
立山は写真撮影におすすめのエリアです。手軽に標高2,000m超の天空の世界を訪ねることができ、絶景を撮るポイントが多数あり、宿泊施設も多く、長期滞在もできます。立山連峰(雄山、大汝山など)の雄姿、初夏の残雪、高山植物の広大なお花畑、秋の雄大な紅葉、満天の星空など、立山を撮りつくすには時間がいくらあっても足りません。また、特別天然記念物のライチョウを間近で撮ることもできます。立山の魅力をカメラに収めてみましょう。
雷鳥沢キャンプ場は、室堂ターミナルから歩いて約1時間のロケーションにあります。室堂周辺では唯一の登山者向けの250区画の広大なキャンプ場です。立山連峰や、剱岳、大日岳の登山・トレッキングの拠点としてよく利用されますが、ハイキングの際に宿泊することもおすすめです。朝焼け、夕焼けに染まる立山連峰、満天の星空観賞に最適な場所にあり、近くには立ち寄り入浴ができる旅館もあります。ただし、テントなどのレンタルはないので、事前の準備はしっかりと行いましょう。
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