Ogasawara

小笠原諸島・おがさわらしょとう(東京都)

ボニンブルーの海に浮かぶ世界自然遺産の島々

FEATURE

FEATURE

小笠原諸島・おがさわらしょとう(東京都)の概要

  • はじめて
  • 初級
  • 中級
  • 日帰り
  • 宿泊
  • リフト
  • ロープウェイ
  • ケーブルカー
  • ゴンドラ
  • 百名山

小笠原諸島は、東京都心より南南東に約1,000m離れた30余りの島々からなります。亜熱帯海洋性気候で一年を通して温暖な気候であり、一度も大陸と陸続きになったことがない海洋島であるため、多くの固有種や希少種が生息して特異な生態家を形成しており「進化の実験場」といえます。この自然の宝庫ともいける環境から2011年に世界自然遺産に登録されました。小笠原諸島で人が住む島は父島と母島だけで、父島へのアクセスは定期船で東京都心から24時間を要します。母島は父島から定期船でさらに2時間かかります。しかし、小笠原諸島は一生に一度は訪れてみたい場所として観光客が絶えません。海と森の豊かな自然を感じられるほか、同じ日本でありながら独特な生活習慣があり、それらを体験できることも魅力のひとつでしょう。
※監修・画像提供:小笠原村観光局
https://www.visitogasawara.com/

ポイント1

美しいボニンブルーの海と固有種・希少種が生きる森を「見て」「感じる」

かつて小笠原の島々に住んだ欧米系の人々が「無人」を「ボニン」と発音ことから、小笠原の美しい青い海を「ボニンブルー」と呼ぶようになりました。透明度の高い海には多様な海洋生物が棲み、イルカやクジラなどは船や陸からも見ることができます。中でもザトウクジラはジャンプなどの派手なアクションを見せてくれることから観光客に高い人気があります。ホエールウォッチングの時期はザトウクジラが繁殖のために小笠原諸島を訪れる12月下旬から5月上旬です。ウオッチングには最適な時期は2~3月といわれます。また、小笠原諸島は海の美しさと豊かさだけでなく、森に固有種や希少種が生息することも魅力です。神秘的な森には世界で小笠原諸島でしか見ることができない固有種が多く生息しており、まさに奇跡の島といわれる所以です。海と森、それぞれの魅力を一度に感じられるのが小笠原諸島です。

ポイント2

独自の生活習慣に触れる

小笠原諸島は絶海であるため不便を強いられることも少なくありませんが、現代ではインフラの整備が進み、インターネットの普及などにより情報も即座に入り、「おがさわら丸」により生活物資も定期的に入手できます。しかし、商店には、ほぼ週に一度の入港日に品物が入荷されるため直前は販売品が極端に少なくなります。したがって小笠原諸島では船の入港日に合わせた生活活動が行われています。その独自の生活習慣は本土から訪れる観光客には少々のカルチャーショックを与えますが、何不自由ない生活環境から離れることでゆったりとした時間の流れを感じることができます。

ポイント3

島で暮らすように旅する

小笠原諸島への唯一の交通アクセスは定期船「おがさわら丸」です。船のスケジュールにより基本的には往復6日間の行程となりますので、島で最低3泊ということになります。大きな規模の宿泊施設はなく、ほとんどが民宿やプチホテル、ゲストハウスなどの小さな施設となります。しかし、長い行程を経て、せっかく小笠原諸島に来たら「暮らすように」旅してみてはいかがでしょうか。人情溢れる民宿泊、地元の商店で島の住民と同じような買物、集落をそぞろ歩き。ゆったりと時間が流れる島の雰囲気を楽しんでみましょう。

基礎データ

エリア 関東
ジャンル 日帰り、宿泊
レベル はじめて、初級
歩行時間 約3時間00分
歩行距離 約5km
アクセス ■船
定期船「おがさわら丸」で東京・竹芝客船ターミナルより父島・二見港まで24時間
乗り物 ははじま丸(父島・二見港~母島・沖港)片道2時間
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小笠原諸島・おがさわらしょとう(東京都)のおすすめコース

母島は父島から定期船「ははじま丸」で2時間で行くことができますので父島から日帰りツアーも可能です。母島は父島に比べ人口も少なく、集落も規模が小さいですが、その分自然が豊かで素朴な雰囲気が残ります。母島を訪れることを目的とする観光客も少なくなく、訪れてみないと分からない独自の魅力が隠された母島で、港から歩いて巡ることができるポイントをご紹介します。

コースの概要

母島・沖港…母島観光協会…小剣先山…月ヶ岡神社…ロース記念館…脇浜なぎさ公園…鮫ヶ崎展望台…沖港

ははじま丸と沖港

母島は父島から約50km南にあり、定期船「ははじま丸」で2時間ほどで着きます。ザトウクジラが子育てのために集まるピークとなる2~3月には船からクジラを観察できるチャンスが多くあるため、ははじま丸は「ホエールライナー」とも呼ばれています。父島の人口が2,000人以上というのに比べ、母島は450人ほどで、こぢんまりした小さな島です。しかし、それだけ素朴で自然豊かな島といえます。沖港はははじま丸が発着する港です。港の近くのクジラのモニュメントが観光客を出迎えてくれます。港には母島観光協会があり、オリジナルグッズを買うこともできます。また島の観光のアドバイスをしてくれますので立ち寄ってみましょう。

小剣先山

小剣先山(しょうけんさきやま)は沖港から山頂まで歩いて20~30分の所にある標高112mの山です。いわゆる裏山で、簡単に登ることができますが、山頂付近は岩場があり急な登りとなりますので注意して歩きましょう。。山頂からは母島の集落が箱庭のように見渡すことができます。小剣先山から北の方角に乳房山(ちぶさやま)があります。こちらは標高463mで母島と父島の最高峰となります。国の特別天然記念物であるハハジマメグロに出会うチャンスがあり、母島の自然を体感することができる人気のルートです。遊歩道はよく整備されていますが、行程は往復で約6km、所要は約4時間です。時間に余裕があって、脚力のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

月ヶ岡神社とロース記念館

月ヶ岡神社は母島観光協会のすぐ北側にある母島の氏神を祀っている神社で、拝殿の後ろには散策路が続いています。石灰岩地質のためラピエと呼ばれる鋭く尖った岩が見られ南国の雰囲気が感じられる場所です。近くには清見ヶ岡鍾乳洞があり、母島観光協会で申し込みをすれば見学ができます。月ヶ岡神社から北に歩いて8分ほどの場所にロース記念館があります。ロースとは、耐熱性に優れ、加工もしやすい母島特産のロース石のことで、ドイツ人のフレデリック・ロースによって発見されたことからその名が付きました。ロース記念館はロース石で造られた砂糖収納庫を改築した郷土資料館です。母島は歴史が古く、戦前まで使われていた民具や製糖機器、捕鯨道具、そして島の日常生活を示す古い写真や地図などの資料が展示されています。

脇浜なぎさ公園と鮫ヶ崎展望台

沖港から歩いて数分の脇浜なぎさ公園は母島で一番大きな砂浜です。公園の入口にはウミガメの人口産卵場があり、5~8月頃は産卵、7~10月頃は孵化が見られます。公園のすぐ南にある鮫ヶ崎展望台は陸からザトウクジラを観察できるポイントです。12月下旬から5月上旬が観察できる時期となります。ボートによるホエールウォッチングと異なり、かなり遠くに見えるので双眼鏡などを持参した方がよいでしょう。

コースの見どころや楽しみ方

国内で最も遠いともいえる小笠原諸島の楽しみ方を紹介します

おがさわら丸

  • 絶景
時 期
通年
場 所
おがさわら丸

本土と小笠原諸島を結ぶおがさわら丸は3代目で現在の船は2016年に就航しました。客室はいくつかのタイプがありますが、2等和室に次いで多いのが2等寝台です。カプセルホテルのようにベッドルームが仕切られておりプライベート空間を確保することができます。船内に大浴場はありませんが、シャワールームを利用することができます。また、船内にはレストランがあり豊富なメニューを提供しています。東京湾を出発して、東京や房総半島、三浦半島の景観を堪能して、しばらくすると大海原に出ます。夕日や夜の星空、朝日などの絶景を船の上から観賞できるのも船旅の醍醐味です。長い船旅ですが、愛読書を持参したり、何もせずに海を眺めてみたり、せっかくなのでのんびり楽しみましょう。

島グルメを楽しむ

  • グルメ
時 期
通年
場 所
父島、母島

小笠原諸島の代表的な郷土料理に「島寿司」があります。ネタはサワラが多く、醤油、酒、みりんで漬けにしたネタを砂糖と塩、酢で調味した酢飯で握ります。伊豆諸島から発祥したといわれ一番の特徴はワサビの代わりに辛子を使用することです。昔はワサビが手に入りにくいことから辛子を代用したといわれいますが、現代でも辛子を使用する伝統が続いています。他に珍しい料理としてはウミガメの肉を使った料理があります。小笠原ではウミガメは古くから貴重なタンパク源として食されており、現在はその保護活動も同時に行いながら島民からも愛されている郷土料理のひとつです。赤身は刺身や寿司で、臓器などは煮込みで食べることが多いようです。居酒屋や料理店などで食べることができますが、ウミガメは捕獲数が限られているため事前にお店に確認した方がよいでしょう。

土産物を探す

  • グルメ
時 期
通年
場 所
父島、母島

土産物のイメージが少ない小笠原諸島ですが、最近では数々の特産物が出回っています。よく知られているのはパッションフルーツでしょう。甘酸っぱく南国のフルーツらしいトロピカルな味がしてお土産品としても人気です。生でも食べることができますが、ジャムやスイーツなどの加工品としても様々な商品があります。ボニンコーヒーは濃厚な味わいでありながら、繊細な酸味と甘みを余韻で感じることができる特産品です。また、ラム酒は小笠原諸島の名物のひとつで、サトウキビに含まれる糖蜜を発酵・蒸留してつくられています。中でも新ブランドの「海底熟成ラムMother」は小笠原ラムを母島の海底に沈めて一年ほど熟成させたものです。その奥行きある味わいは、お酒好きならぜひ味わっていただきたい一品です。

夜の小笠原を巡るナイトツアー

  • 野生動物
  • 絶景
時 期
通年
場 所
父島

小笠原諸島は夜も見所がたくさんあります。オガサワラオオコウモリ(天然記念物)は小笠原諸島だけに生息する固有種で、翼を広げると80cmほどにもなります。夜行性なので夜しか見ることができません。夜の森では緑に光るキノコ「グリーンペペ」が幻想的な姿を見せてくれます。海辺では夜行性のオカヤドカリ(天然記念物)を観察できます。また、街灯の少ない小笠原諸島は星空観賞のベストスポットです。父島には国立天文台があるほどです。壮大で美しい満天の星空は旅の思い出のひとつになることでしょう。夜の小笠原諸島を効率よく楽しむにはナイトツアーがおすすめです。送迎付きで現地ガイドが丁寧に解説をしてくれます。

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